研究課題/領域番号 |
19K05805
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 北海道大学 (2020-2021) 長岡工業高等専門学校 (2019) |
研究代表者 |
押木 守 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (90540865)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アンモニア酸化古細菌 / AOA / 硝化 / 触媒分子 / タンパク質工学 / Nitrososphaera / 単離・精製 / 代謝メカニズム |
研究開始時の研究の概要 |
好気性アンモニア酸化古細菌(AOA)は地球規模での窒素循環に関わる微生物でありながら、どのようにアンモニアを酸化するのか明らかになっていない。本研究では、AOAから触媒分子(酵素および補酵素)を分離し、触媒機能を解明することによってアンモニア酸化反応のメカニズムを解明する。本研究では、1) AOAの大量培養、2) 触媒分子の分離条件検討、分離・同定、3) 触媒分子の機能・物性に基づく反応メカニズムの解明を試みる。AOAはアンモニアを酸化することで無機物からエネルギーを回収する新規な触媒分子と機構を有しており、これらを解明することは高い学術新規性および新規触媒としての工学的応用が期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究では好気性アンモニア酸化古細菌Nitrososphaera viennensisからタンパク質を分離・発現・精製し、酵素学的特性を解明した。タンパク質の分離に先立ち、膜分離型リアクターを用いて好気性アンモニア酸化古細菌を高密度培養する技術を確立し、タンパク質の分離・精製を行った。精製したタンパク質について大腸菌を宿主とした異種発現系を構築し、タンパク質の発現を試みた。好気性アンモニア酸化古細菌は地球上で最も存在量の多い古細菌であり、本研究では本細菌の生態についてより深い洞察を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
好気性アンモニア酸化反応は地球上の窒素循環を担う大動脈であり、本反応のメカニズムを分子レベルで理解することは学術的にきわめて重要である。本研究では培養が困難であり、限られた知見しか得られていない好気性アンモニア酸化古細菌Nitrososphaera viennensisについて、触媒酵素を分離し、酵素レベルで反応を理解することを目指した。本研究では本細菌を高密度で大量培養する新規な培養技術の開発、タンパク質分離条件の検討、大腸菌を宿主としたタンパク質発現条件の検討を行っており、これらの成果は今後の生化学研究へのマイルストーンとなる成果といえる。
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