研究課題/領域番号 |
19K05806
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
石川 淳 国立感染症研究所, 品質管理研究センター, 主任研究官 (40202957)
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研究分担者 |
星野 泰隆 国立感染症研究所, 真菌部, 主任研究官 (40399457)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 放線菌 / プロモーター / プロモーター配列 / 転写開始点 |
研究開始時の研究の概要 |
多剤耐性菌問題の深刻化など、新たな抗生物質の登場が切望されているが、真に新しい抗生物質は1960年代以降3つしか登場していない。その原因のひとつは開発コストだが、ゲノム科学の進展により放線菌の潜在的な抗生物質生産能力が従来の10倍もあることが明らかになったため、新規抗生物質の発見コストは劇的に低下し、汎用宿主を用いた抗生物質の人為的生産の努力も行われているが、その道具立ては十分ではない。そこで、放線菌ゲノムに見出した約3,000の転写開始点情報をもとに、遺伝子発現を自在に操作し得る多様なプロモーターを含むリソースライブラリーを構築し、抗生物質開発など放線菌ゲノム工学に資することを目的とする。
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研究成果の概要 |
課題番号26430201で得た高品質なTSS(Transcriptional Start Site)を精査し、プロモーター候補配列が位置すると考えられる3,220本のTSSの上流配列を得て、それらの配列中の6-mer(4,096通り)の分布を探索した結果、88個の6-merが見いだされた。次に、各6-mer毎の出現位置と出現回数を解析した結果、TSSの上流の-12および-40周辺に高頻度で出現する6-mer(プロモーターに特徴的な配列)を見出し、-12近辺に出現する6-merと-40近辺に出現する6-merの両方を含む上流配列を探索した結果、31本のプロモーター候補配列を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多剤耐性菌の問題の深刻化など、新たな抗生物質の登場が切望されているが、既存抗生物質の誘導体ではない真に新しい抗生物質を開発するために、ゲノム情報を用いた開発が行われている。しかしながら、その道具立ては十分とは言えず、さらに、放線菌のプロモーターに関する網羅的な研究は数例しかないため、遺伝子発現を自在に操作し得る多様なプロモーターを含むリソースの提供は、抗生物質開発などの放線菌ゲノム工学ばかりでなく、放線菌の学術的理解に資すると考えられる。
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