研究課題/領域番号 |
19K05817
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38030:応用生物化学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
甲斐 正広 札幌医科大学, 医学部, 講師 (80260777)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | diacylglycerol kinase / cancer / メラノーマ / DGK / ジアシルグリセロールキナーゼ / N FκB |
研究開始時の研究の概要 |
脂質代謝酵素であるジアシルグリセロールキナーゼ(DGK)は、代謝だけではなく細胞内シグナル伝達系の調節も行うことが明らかにされているが、その生理機能は近年まであまり知られていなかった。本研究では、特にがんにおけるDGKの役割・機能を明らかにする目的で行う。具体的には、DGKγが大腸がん細胞の増殖を抑制するメカニズムや、メラノーマ細胞におけるNFκBシグナル伝達系の調節機能を解明を中心に研究を行う。
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研究成果の概要 |
悪性黒色腫メラノーマにおけるジアシルグリセロールキナーゼ(DGK)特にDGKγの機能について研究を行った。メラノーマではDGKγの発現が極めて低いものが多く、実際DGKγの発現量と予後の間には相関が見られた。発現の低いメラノーマ細胞にDGKγを過剰発現させたところ、細胞増殖に影響は見られなかったものの、細胞遊走や浸潤を強く抑制した。またN FκBシグナリングも減弱させることが示された。本研究によりDGKγがメラノーマにおいてがん抑制的に機能していることが明らかにされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はメラノーマにおいてDGKγががん抑制的に機能していることを明らかにしたものである。がん研究の観点からはそれほど大きなインパクトを与えることはないかもしれないが、がんに関する細胞内シグナリング経路に新たな一面を提示できたという点で一定の意味がある。一方DGK研究の分野ではDGKアイソフォームの一つに重要な機能が存在していることを解明した重要な研究である。本研究を発展させることでメラノーマの予後マーカーや治療薬の開発に応用できる可能性もあり、意義ある研究と評価できる。
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