研究課題/領域番号 |
19K05864
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
受田 浩之 高知大学, その他部局等, 理事・副学長 (60184991)
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研究分担者 |
島村 智子 高知大学, 教育研究部総合科学系生命環境医学部門, 教授 (50350179)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 後発酵茶 / 碁石茶 / 環状ジペプチド / 二次機能 / 苦味 / カテキン / 味覚センサー / 一次機能 |
研究開始時の研究の概要 |
二段階発酵茶である碁石茶の味覚センサーによる評価によると、その特徴は際だった酸味とマイルドな苦味に基づく。酸味は嫌気発酵により生成する乳酸に起因するが、碁石茶に特徴的な二段階発酵の結果、大幅に含量が低下するカテキンに代わる苦味因子は不明である。本研究では、碁石茶の味に大きな影響を与える苦味因子の解明を目的として、LC-MS/MSによる成分化学的解析と味覚センサーによる客観的官能評価を関連付けていく。
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研究成果の概要 |
高知県長岡郡大豊町で製造されている伝統的二段階発酵茶「碁石茶」の苦味因子、及びその他の味関与物質の解明を目的とした研究を実施した。本研究期間中に、碁石茶をはじめとする発酵食品中での環状ジペプチドの生成機構の解明、食品中に豊富に含まれるプロリン含有環状ジペプチドの一斉定量法の開発、ならびに味覚センサーを用いた味関連物質の解明を行った。最終的に、碁石茶の苦味の発現機構は緑茶と異なり、アミノ酸、環状ジペプチド、ペプチドに加えて、カテキン類重合物であるプロアントシアニジンの関与があると結論付けた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
碁石茶は世界的に見ても珍しい二段階発酵茶であり歴史的価値も高い伝統食品である。近年、その生体調節機能に関する研究は多く実施されてきたが、食品の根幹ともいえる風味に関する学術研究は乏しい状況にあった。本研究は、碁石茶独特の風味を化学的な成分分析と味覚センサーを用いた客観的官能評価を組み合わせて紐解いたものであり、伝統食品に新たな科学的根拠を付与したと言える
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