研究課題/領域番号 |
19K05882
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
岩下 淳 秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (70315597)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | muc5ac / ムチン / 分泌 / 4型コラーゲン / MUC5AC / 食品成分 / 外分泌 / 喘息 / sg3 / Sg III / mucin / sg III / negi |
研究開始時の研究の概要 |
健常者の気道表面には粘液ムチンが分泌され、異物からの生体防御に働く。しかし喘息や慢性閉塞性肺疾患患者(COPD)の気道では大量の粘液ムチンが分泌されて気道を閉塞し、呼吸困難を引き起こす。我々は秋田県産の根深ネギ抽出物を含んだ飼料が、喘息マウスの気道で粘液ムチンの分泌を抑制することを見出した。この発見を粘液分泌抑制による喘息症状改善に向けた機能性食品の開発につなげていきたい。 本申請では喘息モデルマウスの系と、分泌顆粒への輸送に重要なセクレトグラニンIII(Sg III)遺伝子をノックアウトしたマウスの系を用いて解析を行うことが目的である。
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研究成果の概要 |
喘息などの呼吸器疾患のある患者で観察される、気道におけるムチンを主成分とする粘液の過剰分泌を抑制するため、ムチン分泌機構の解明が目的に解析を行った。我々は細胞外基質(ECM)の主要成分の一つである4型コラーゲンがマウスにおいてムチンの過剰産生、分泌を、リン酸化酵素ERK等を介した経路で抑制する結果を得て海外誌に報告を行った。他に根深ネギなどの食品などに含まれる低分子が培養細胞やマウスにおいて気道におけるムチン分泌を抑制する結果を得た。SgIIIについても解析を行ったが、OVAによる喘息デルマウスでのMUC5AC増加が小さく、現在も手法を再検討して解析を継続している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
喘息などの呼吸器疾患のある患者の気道において過剰に分泌される粘液ムチンの抑制は、その症状改善につながるため注目されている。本研究で培養細胞、そして生体マウスにおいて、ECMの主要な成分である4型コラーゲン投与や根深ネギ成分の投与により、気道でのムチン過剰分泌の抑制されることを報告した。この結果は喘息の症状改善に、コラーゲンなどの成分が有効である可能性を示しており、社会的に有意義な発見である。 また生体マウスの気道におけるERKなどの活性の変動についても同時に解析を行い、学術的に意義ある結果を得ることができた。
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