研究課題/領域番号 |
19K05892
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
山下 慎司 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教 (90531434)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | プラズマローゲン / 大腸腺腫 / 腸炎 / 消化器官 / 大腸 / 炎症 / 異常腺窩 / 腸管疾患 / 消化管 / 腸 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、外因性Plsの腸における代謝動態および機能性を解明する。 平成31年度:培養腸細胞を使ったPlsの代謝動態および機能性の解明 Plsの代謝動態および機能性を明らかにするため、正常ヒト腸上皮細胞モデルとして分化Caco2細胞を用い、輸送体および分子種による動態の差異を調査する。加えて、次年度以降の摘出腸管・動物試験に向け、Plsの大量調製を行う。 令和2-3年度:腸管および動物を使ったPlsの代謝動態と機能性の解明 前年度の細胞試験を受け、腸管と生体においてのPls代謝動態を解明する。また薬剤による腸疾患モデル動物を用い、Plsの機能性を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究では、エーテルリン脂質プラズマローゲンの食品機能性として、大腸疾患に対する効果を検証した。大腸疾患モデルとして、大腸炎症および大腸異常腺窩巣形成マウス、そしてリポポリサッカライド処理により炎症を惹起した腸管モデル細胞を用い試験を行った。本研究により、EPAやDHAを高含有するプラズマローゲンの継続摂取は、大腸炎症や大腸ガンをはじめとする大腸疾患を予防する可能性が示唆された。プラズマローゲンの大腸疾患予防効果機構の一つとして、腸管上皮に取り込まれプラズマローゲンが炎症反応の初期反応を抑制することにより、その後の腸管傷害への発展を防ぐことが考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、プラズマローゲン摂取による新しい機能性知見として、大腸疾患予防効果が明らかとなった。近年、生活習慣の変化が原因と考えられる大腸疾患罹患者が増加しており、それら疾患の予防法あるいは症状改善法に対する社会的ニーズは高い。また、腸は栄養吸収だけではなく、免疫および神経行動とのかかわりも深い。したがって、本研究による腸管保護作用に関する知見は、社会的意義に加え、プラズマローゲンのさらなる可能性を示した点で学術的意義も大きいと考える。
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