研究課題/領域番号 |
19K05909
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
長澤 孝志 岩手大学, 農学部, 嘱託教授 (80189117)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | シトルリン / タンパク質分解 / タンパク質合成 / 骨格筋 / アルギニン / オートファジー / DMEM培地 / ロイシン / ユビキチン・プロテアソーム系 / アミノ酸 / C2C12筋管細胞 / アンパク室分解 / サルコペニア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではin vivoと培養細胞、およびex vivoにおけるシトルリンの骨格筋タンパク質分解抑制作用に対してアルギニンがどのように関与するか明らかにする。アルギニン単独では作用が弱い場合、シトルリンによるその作用の増強作用を期待したものである。C2C12筋管細胞を用いてシトルリンあるいはアルギニンにタンパク質分解抑制作用があるか検討する。またラットにこれらのアミノ酸および両者を投与した場合の骨格筋タンパク質分解抑制作用を明らかにする。さらに、単離筋肉切片を用いたex vivoの方法を用いて、速筋と遅筋の作用の相違についても検討する。
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研究成果の概要 |
高齢化社会においては加齢に伴う骨格筋量の減少を抑制することが重要である。タンパク質を構成しないアミノ酸であるシトルリンをラットに投与すると骨格筋タンパク質の分解の抑制、合成の促進を示した。ところがロイシンなどとは異なり摘出筋肉や培養筋細胞ではその効果が認められなかった。シトルリンの代謝産物であるアルギニンはラットではシトルリンの効果を増強したが、培養筋細胞では効果がなかった。しかし、培養細胞において、量は少なくても多くのアミノ酸が存在している状態ではシトルリンの分解抑制、合成促進作用が示され、シトルリンの作用発現には他のアミノ酸の存在が重要であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
著しい高齢化社会を迎えた我が国において、社会の活力を維持するためには高齢者の活躍が必要である。加齢に伴う骨格筋量の減少がフレイル、ロコモティブシンドロームの原因となり、医療費、介護費の増大に繋がる。これらを防止するためには骨格筋量を維持する必要があり、適度な運動とタンパク質の摂取が重要である。本研究では、アミノ酸の一つであるシトルリンが骨格筋タンパク質の合成を促進し、分解を抑制することを見出し、この作用にはシトルリンだけではなく他の多くのアミノ酸の存在が重要であることを初めて示した。サプリメントなどでシトルリンを用いる場合の組成設計に重要な知見を与えた。
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