研究課題/領域番号 |
19K05917
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
|
研究機関 | 常葉大学 |
研究代表者 |
中田 隆博 常葉大学, 健康プロデュース学部, 教授 (40273932)
|
研究分担者 |
高山 英次 朝日大学, 歯学部, 准教授 (70533446)
横尾 宏毅 常葉大学, 健康プロデュース学部, 教授 (30332894)
杉山 千歳 常葉大学, 健康プロデュース学部, 教授 (00326125)
森下 紗帆 常葉大学, 健康プロデュース学部, 助教 (30614010)
佐藤 泰司 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 生化学, 教授 (10505267)
内田 千晴 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 准教授 (60223567)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | metformin / ketogenic diet / CT26 / tumor / quality of life / ケトン食 / メトフォルミン / ケトン / 腫瘍 / 抗腫瘍免疫能 / 賦活化 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者は、癌モデル動物を作出する。さらに本研究では、これらのモデル動物において、腺腫発症や転移巣での腫瘍成長を、ケトン食が抑制するかどうかを検討する。具体的には、ケトン食による大腸腺腫発症抑制作用や大腸癌転移巣腫瘍成長抑制作用について検討する。また、これらの癌モデル動物を用いて、腫瘍局所および全身免疫能との関係を調べ、そのメカニズムを明らかにする。さらに、ケトン食によって癌患者の腫瘍局所や全身免疫能を変化させることで、予後を改善する新規治療法開拓の可能性を探る。
|
研究成果の概要 |
普通食をケトン食に置換することによって,実験開始14日後の血中ケトン濃度は,顕著に上昇した.ガン転移モデルマウスを用いて,ケトン食による延命効果を検証した.ケトン食の投与の有無によって延命効果が見られる場合とみられない場合があり,結果が安定しなかった.Ⅱ型糖尿病の治療薬であるメトフォルミン水溶液(5㎎/ml)を作成し,自由飲水にて担癌マウスに投与したが,メトフォルミン投与群に延命効果は認められなかった.しかし,メトフォルミン投与群には体重の増加を抑制する顕著な効果が見られた.メトフォルミンは担癌マウスに溜まった腹水によるQOLの低下を抑制する可能性が示唆された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌を移植したマウスモデルを,癌患者と見立てて実験を行った.Ⅱ型糖尿病の治療薬であるメトフォルミンには延命効果は認められなかったが,ケトン食との併用によって,体重の増加を顕著に抑制する効果がみられた.メトフォルミンは,癌が移植されたマウスに溜まりつづける腹水の貯留を抑制することが示唆された.このことは癌患者における腹水貯留によるQOLの低下を抑制する可能性がある.今後の研究の進展が期待される.
|