研究課題/領域番号 |
19K05919
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
森山 達哉 近畿大学, 農学部, 教授 (60239704)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 経皮感作 / 食物アレルギー / アレルゲン / アレルギー予防 / タンニン酸 / キウイフルーツ / Kiwellin / 食品タンパク質 / 食物アレルゲン / 大豆 / 皮膚バリア |
研究開始時の研究の概要 |
近年注目を集めている、食物アレルギーの新規な感作経路である「経皮感作」に関して、マウスモデル系を用いて、経皮感作に影響を及ぼす要因を明らかにする。 1経皮感作されやすい食品タンパク質の特性の解析 2個体の栄養条件が経皮感作能に及ぼす影響の解析、 3食品中に共存する食品成分が経皮感作能に及ぼす影響 を明らかにする。これらの研究によって、食物アレルギーの一因である食品タンパク質の経皮感作が、どのような要因によって影響を受けるのかという点が、食品側及び個体側の両面から明らかになり、経皮感作の抑制という観点から、ヒトにおける食物アレルギー発症の抑制戦略に対して有益な情報を与えることを目的とする。
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研究成果の概要 |
食物アレルギーでは、食品タンパク質が体内に侵入してアレルギー関連抗体を産生すること(経皮感作)が引き金となる。しかし、経皮感作しやすい食品タンパク質の種類や特性、反対に経皮感作を抑制しうるような成分、生体側の要因や栄養状態などに関しては、未だ十分明らかになっていない。本研究では、主要な食品に含まれる経皮感作アレルゲンを同定した。その結果、これらがすでにヒトにおける主要アレルゲンとして知られているものと多くの場合一致した。また経皮感作を抑制する成分も見つけ出した。以上の研究成果は、未知の食品の経皮感作リスクを評価する方法を提供し、さらに経皮感作を抑制する方法の探索に有効に利用できることを示す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食物アレルギー発症の引き金となる経皮感作について、マウスモデル系を用いて、未知の食品や新しい食品のアレルゲン感作リスクを評価する系が構築できた。この系を用いて、主要な食品である大豆、そば、ゴマ、牛乳、チェリー、キウイ等における経皮感作アレルゲン候補の同定に成功した。これらの同定によって、低アレルゲン化の対象が明らかになり、その戦略に重要な情報を与えることが可能となった。また、経皮感作を抑制しうる成分の探索にも成功し、これは経皮感作を抑制しうる化粧品や化粧水などへの応用が期待される。経皮感作に及ぼす栄養条件に関しては、高脂肪食の検討を行ったが、現時点では明瞭な影響はなかった。
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