研究課題/領域番号 |
19K05933
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
渡邉 マキノ 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00255655)
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研究分担者 |
家崎 貴文 順天堂大学, 保健医療学部, 先任准教授 (10348956)
中村 京子 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (90578858)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 低栄養 / 脚気衝心 / マグネシウム欠乏 / ビタミンB1欠乏 / 心不全 / ビタミンB1欠乏 / 脚気 / 心機能 |
研究開始時の研究の概要 |
本邦において人口構成や社会情勢の変化に起因した高齢者や所得貧困層における低栄養が問題化している。我々は慢性的なマグネシウム(Mg)欠乏が心機能低下を引き起こすことを明らかにしてきたが、その中でMg欠乏によって引き起こされる病態が脚気に類似していることに気が付いた。脚気はビタミンB1欠乏症で、脚気衝心と呼ばれる心不全を起こし、死に至ることもあり、近年では所得貧困層の重症脚気による死亡例も報告されている。 本研究では低栄養によってもたらされる心臓突然死に着目し、慢性的なMg欠乏による突然死は脚気衝心に関連するかを検討する。 本研究は国民の栄養状況の改善や低栄養による心不全発症予防の啓蒙活動に役立つ。
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研究実績の概要 |
本邦において人口構成や社会情勢の変化に起因した様々な問題が提起されているが、その中に高齢者や所得貧困層における低栄養があり、これらは日本のみならず先進各国でも問題視されている。本研究では低栄養によってもたらされる病態、特に心不全(心臓突然死)に着目した。 低栄養によってもたらされる心不全としてビタミンB1欠乏症である脚気衝心がある。近年では所得貧困層の重症脚気による死亡例も報告されており、本研究で得られる知見は国民の栄養状態の改善や低栄養による心不全発症の啓蒙活動に役立つだけでなく、入院患者等の栄養管理や救命救急の現場における対応の指針の基礎データとなることが期待される。 当該年度の計画では、①Мg欠乏ラットへのビタミンB1補充効果の検討、②脚気衝心モデルラットの作製とその心機能の解析を予定していた。しかしながら前年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う学事のカリキュラム変更やその対応に多くの時間を割かねばならない状況であった。その中においては慢性Mg欠乏ラットにおいて、血中ビタミンB1レベルが有意に低下していることが明らかとなった。 今後は早急に、慢性Mg欠乏ラットの血中ビタミンB1レベルをベースに、ビタミンB1欠乏モデルの飼育条件・実験条件を確定し、血中ビタミンB1レベルと心機能の関係、および慢性Мg欠乏ラットに対するビタミンB1補充効果を検討する実験を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
前年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、学事のカリキュラム変更とその対応に大部分の時間を割かなければならない状況であったため、予定通りには進行していない。
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今後の研究の推進方策 |
慢性Mg欠乏ラットにおいて、血中ビタミンB1レベルが有意に低下していることが確認できたので、同等の血中ビタミンB1レベルとなるような飼育条件を確定し、ビタミンB1欠乏モデルラットの作製、それらの心機能の解析、血液検査値の評価を進めていく予定である。研究の方向性としては大きな変更を行う必要はないと考えている。
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