研究課題/領域番号 |
19K05937
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 広島国際大学 |
研究代表者 |
坂本 宏司 広島国際大学, 健康科学部, 教授 (80613017)
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研究分担者 |
真部 真里子 同志社女子大学, 生活科学部, 教授 (50329968)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 介護用穀類 / 酵素含有米 / 酵素含有麦 / 酵素含浸 / 軟らかご飯 / やわらか炊飯米 / α-アミラーゼ / 介護食 / 軟らか穀類加工品 / 酵素含浸米 / 酵素含有大麦 / やわらか大麦 / 咀嚼・嚥下困難者食 / 炊飯米 / 酵素 |
研究開始時の研究の概要 |
咀嚼・嚥下困難者などに用いられる介護食用炊飯米は,物性面から軟飯または粥にして提供されている。米に対する加水量を増やすことで様々な硬さ(物性)を有する粥を調理できるが,粥は健常者用の炊飯米に比べ,カロリーが低く,大量に喫食しないと同等のカロリーを補給することはできない。また,食卓の主食が粥というのは生活の質(QOL)の低下につながり,毎日の食事における炊飯米に対する要介護者の「おいしさ」に対する要望は高い。本研究では、酵素含浸法を用い、米や大麦等の炊飯加工品の軟化、物性改善、さらに甘味の付与等により食味の向上を図ることを目的に、新たな酵素含浸法を開発し、要介護者のQOL向上に寄与に貢献する。
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研究成果の概要 |
介護用炊飯米は加水量を増加させた粥が提供されているが,これらは水分が多く,エネルギーを適正に補給することはできない。そこで,搗精した穀類の水分調整を行うことで、吸水率,吸水速度を高め、粒状の穀類にアミラーゼ等の軟化酵素を浸透させる方法を開発した。これらの方法で酵素を含有させた米、麦は、水で炊飯するだけで、軟らかく粥状の炊飯米、炊飯麦を作製できた。加水量や酵素量を調整することで咀嚼・嚥下困難者レベルの物性に調製できる。本技術は介護食製造に加え、雑穀類の食味改善、食味向上効果にも有効である。作製した酵素含有穀類は、常温で通常の流通ルートを経由して販売できるため、コスト面でも有利である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
介護用の炊飯米やパックご飯は粥状または軟飯状で、米粒の状態で酵素を含有させ軟らか炊飯米を作製する技術はこれまで研究されていなかった。本技術は、水で炊飯するだけで軟らかい炊飯米に調製でき、加水量も少なくなるなど、在宅や病院等で扱いやすく、エネルギーも補給しやすいなど有用性は高い。これまで、毎日の食事における炊飯米に対する要介護者の「おいしさ」に対する要望は高く、酵素含有米は粥状にもなるが、米粒が残存しており、要介護者のQOL向上に寄与する。 大麦は炊くとパサパサになるが、酵素含有大麦は食べやすく、他の雑穀類にも応用可能である。さらに、常温で米、麦として流通できるため、コスト面でも有利である。
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