研究課題/領域番号 |
19K05949
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38060:応用分子細胞生物学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野村 亘 京都大学, 農学研究科, 研究員 (60724292)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | TORC2 / シグナル伝達 / 細胞膜 / エデルホシン / Ypk1/2 / Pkc1 / yeast / PKC / エルゴステロール / 酵母 / 脂肪細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
TOR(Target of Rapamycin)が形成する複合体の一つであるTOR複合体2(TORC2)は、細胞増殖の根幹をなすシグナル伝達経路を構成し、酵母から哺乳動物に至るまで高度に保存されている。しかしながら、TORC2シグナルの制御機構はほとんど明らかとなっていない。 本研究では、細胞膜脂質とTORC2シグナルとの関連性に着目し、生化学ならびに分子細胞生物学的解析によりTORC2シグナルの制御機構の解明を目指す。 本研究により、これまでに不明であったTORC2シグナルの制御機構が明らかにされれば、TORC2が関連する”がん”や”老化”の病態理解にも繋がることが期待される。
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研究成果の概要 |
TORC2(TOR複合体2)シグナルは進化的に保存されたタンパク質リン酸化酵素複合体であり、細胞の成長や増殖に重要な役割を担っている。本研究では、ステロールとの親和性を有する合成脂質エデルホシンが酵母のTORC2-Ypk1/2シグナルの活性化を阻害することを見出した。また、エデルホシンによるTORC2-Ypk1/2シグナルの阻害機構に、細胞壁健全性の維持に関わるシグナル伝達経路(CWI経路)が関与することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞膜動態とTORC2シグナルとの間には機能的な関連が指摘されているが、TORC2シグナルの制御における細胞膜脂質の関与については、未だ不明な部分が多い。一方、哺乳類TORC2シグナルはがんや代謝性疾患などと関連することから、TORC2は創薬ターゲットとしても期待されている。本研究成果は、TORC2シグナルにおいてエルゴステロール動態が関与する新しい制御機構の存在を示唆しており、TORC2シグナル制御機構の理解はTORC2を標的とする創薬にも繋がる知見となることが期待される。
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