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転移因子を利用した作物の遺伝子改変技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19K05966
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分39010:遺伝育種科学関連
研究機関名古屋大学 (2021-2022)
東京大学 (2019-2020)

研究代表者

山内 卓樹  名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 准教授 (50726966)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワードDNAメチル化 / 転移因子 / 遺伝子改変 / QTL解析
研究開始時の研究の概要

生物のゲノムサイズは、ゲノム中に転移因子が占める割合に依存する。コムギ、トウモロコシおよびソルガムなどのイネ科作物の多くはイネと比較してゲノムサイズが大きく、カルス化を伴う簡易的な形質転換法が確立されていない。このような作物の有用遺伝子の機能を改変するためには、ゲノム中に存在する転移因子を適度に活性化する技術の確立が有効である。
本研究課題では、ソルガムをモデルとして簡易的な薬剤処理により転移因子を活性化し、ゲノム上の転移した位置を効率的に同定するシステムを確立することを目的とする。また、転移因子を制御する機構を解析し、効率的な遺伝子改変技術を確立するための基盤を築くことを目指す。

研究成果の概要

イネ科作物のソルガムの種子をDNAメチル化阻害剤で処理した上でトランスポゾンの転写レベルを解析した結果、DNAメチル化阻害剤の濃度依存的に転写レベルが増加することが明らかになった。また、転写レベルの変化だけではなく、mRNA構造を決めるスプライシングにも変化がみられ、DNAメチル化の低下によって転移に必要な酵素タンパク質が増加することも示唆された。 実際に、一部の細胞ではトランスポゾンの転移の痕跡が確認された。一方、 DNAメチル化阻害剤の処理濃度に依存して成長阻害や稔性の低下が顕著になる傾向があった。 以上のことから、処理濃度や期間を今後詳細に検討していくことが必要であることがわかった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

作物における農業上有用な遺伝子の機能を改変することは極めて重要な課題である。遺伝資源の多様性を利用した育種や新育種技術と併行して、遺伝子組換えに全く依存せず遺伝子の機能を改変する技術の確立が求められている。本研究課題の推進によって、ゲノムサイズが大きく形質転換が困難な作物に対して、DNAメチル化阻害剤を処理することでトランスポゾンの転移活性を一過的に回復させ、遺伝子の機能を改変できることが示された。今後、DNAメチル化阻害剤処理の濃度や時期を詳細に解析することで、作物の有用遺伝子の機能を遺伝子組換えに依存せず改変する手法を確立できると期待する。

報告書

(5件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-01-30  

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