研究課題/領域番号 |
19K05967
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
深井 英吾 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (00570657)
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研究分担者 |
加賀 秋人 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 作物研究部門, 主席研究員 (30391551)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | トランスポゾン / エピジェネティクス / マメ科 / ミヤコグサ / ダイズ / レトロトランスポゾン / 生殖 / レトロトランスぽゾン / 配偶子 |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝情報は生殖細胞を介して親から子に伝えられるので、生殖細胞系列のゲノムが安定して維持されることはきわめて重要である。ゲノム内で増殖するDNA配列:トランスポゾンは生殖細胞では極めてタイトにエピジェネティックな抑制を受けていると言われるが、その分子機構は明らかになっていない。本研究では、生殖細胞系列特異的な転移様式をもつミヤコグサのレトロトランスポゾンLORE1aを利用し、植物の生殖細胞系列におけるトランスポゾンの制御機構を明らかにすることを目指す。得られる知見は、作物における、生殖細胞系列でのトランスポゾン活性化を利用した遺伝子タギング集団構築に役立てる。
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研究成果の概要 |
トランスポゾン(動く・転移するDNA配列)は顕花植物ゲノムにおいて大きな割合を占めている。しかし、普通に生育している植物において、トランスポゾンの転移は稀にしか起こらない。これは、植物のライフサイクルを通して、トランスポゾンに対するエピジェネティックな抑制が維持されているためであり、特に有性生殖のプロセスは、世代を超えてトランスポゾンを抑制し続けるために重要であると考えられる。一方、どのようにしてトランスポゾンがそれらの抑制を克服し転移するのかはよく分かっていない。本研究では、マメ科植物のミヤコグサとダイズを用いて、配偶体や胚におけるトランスポゾンの抑制と活性化について解析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遠縁交雑は、トランスポゾンを活性化しうるゲノムストレスを引き起こすイベントとして知られている。しかし本研究の結果は、同一種内の遺伝的に近い系統間の交雑が、広範囲なトランスポゾン活性化を引き起こしうる事を示した。このことから、交雑一般がトランスポゾンの活性化刺激としての意義を持つこと、交雑育種の過程がトランスポゾンを活性化しうることが示唆された。また本研究では、ダイズにおけるトランスポゾンの転写上昇を検出できた。この研究を進め、ダイズ内在で転移能を持つトランスポゾンを同定できれば、ダイズ育種やマメ科植物の有用遺伝子同定に役立てることができる。
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