研究課題/領域番号 |
19K05971
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
武田 真 岡山大学, 資源植物科学研究所, 教授 (40216891)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | イネ科作物 / 芒 / 光合成 / 種子 / 形態遺伝子 / オオムギ / 葉 / 形態形成 / 遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
イネ科に固有の器官である穂先の針状突起である芒は、葉が変化して生じた器官とみられる。芒は種子を鳥獣から保護したり、光合成を行い収量に貢献するなど、重要な役割を担う。本研究は、オオムギの芒が葉に先祖帰りした、珍しい突然変異体(leafy lemma)を解析する。この変異体を利用し、芒から葉への形態変化に働く遺伝子を特定し、その分子機構を明らかにする。得られた結果を総合し、イネ科だけで、芒という器官が進化的に生じた機構を解明することを目指す。さらに、芒を光合成に最適な形態に改良し多収性オオムギ品種の作出への応用を目指す。
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研究成果の概要 |
オオムギのleafy lemma突然変異体は3つの遺伝子が揃って葉状化する表現型が現れることを、交雑実験により解明した。そのうち1つは4H染色体長腕に座乗する短芒遺伝子lks5であり、イネのOsMADS1 /LHS(leafy hull)遺伝子のオーソログであることを解明した。また、残りの2遺伝子は4H染色体長腕のlks5よりもさらに端部に位置すること、また、3遺伝子目は2H染色体長腕に位置することを遺伝マッピングによりこれまでに明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オオムギの芒は穂先の針状器官で、種子が鳥獣害を受けるのを防ぐのみならず、オオムギでは葉緑素を多量に蓄積し、活発に光合成を行う重要な同化器官である。芒はイネ科に固有の器官で,他の植物にはみられないことから、世界的に重要な作物であるオオムギで芒の役割を研究する意義は大きい。芒は本来は葉が転換して生じた器官と考えられ、その進化的な発生起源を解明するのに、芒が葉に先祖返りした、leafy lemma突然変異体の解析は意義が大きいと考える。
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