研究課題/領域番号 |
19K05976
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
角井 宏行 新潟大学, 自然科学系, 特任助教 (60783199)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 花粉 / 花粉数 / ゲノム編集 / ゲノムワイド関連解析 / シロイヌナズナ / スギ / 花粉症 / ジェノタイピング / PRIMA / スギ花粉 / モデリング / CRISPR/Cas9 / コムギ / トランスクリプトーム / CRSPR/Cas9 / 遺伝子ネットワーク / 遺伝子マーカー |
研究開始時の研究の概要 |
近年、申請者らの研究により世界で初めて花粉数を制御する遺伝子 RDP1 (REDUCED POLLEN NUMBER 1) をシロイヌナズナから同定した。その後のトランスクリプトーム解析により、RDP1 変異体で発現変動する遺伝子群を得た。本研究ではこれらの遺伝子が実際に花粉数に関わるか・またどのように機能するかを解析する ことにより新規に花粉数を制御する遺伝子を同定し、花粉数を制御する遺伝子ネットワークを明らかにしていく。さらにRDP1 や新規花粉制御遺伝子が実際の作物においても花粉数を制御しうるかどうかを明らかにする目的で、作物を用いて遺伝子解析を行い、遺伝子マーカーを作製する。
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研究成果の概要 |
本研究では花粉数を制御する遺伝子を解析し、その知見を作物へ応用することを目的とした。まず、花粉数を効率的に計測する手法を確立した。ゲノムワイド関連解析やゲノム編集などを行い、花粉数を制御する遺伝子RDP1を同定した。トランスクリプトーム解析を行い、RDP1変異体で発現変動する遺伝子を明らかにした。数多くのゲノム編集個体を作製する過程で効率的にゲノム編集個体を選抜できる手法PRIMAを開発した。さらに無花粉スギMS4遺伝子座を解析し、TKPR1遺伝子の1塩基置換が無花粉スギの原因であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
花粉数は植物にとって次世代の子孫数に直結するため植物学上基本的かつ重要な形質である。一方で花粉症は世界中で問題になっており、花粉形成の遺伝子を解析することは社会的な意義も大きい。本研究によってモデル植物シロイヌナズナから植物で初めて花粉数を制御する遺伝子の同定に成功し、さらに自殖植物では花粉数が少ない方が正の選択を受けていることを示唆する結果が得られた。さらに日本で最も重大な花粉症の原因であるスギ花粉の無花粉スギの原因遺伝子の同定にも成功した。これらの結果は今後の花粉数研究の基盤となるとともに、無花粉スギのさらなる普及にも貢献するものと考えられた。
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