研究課題/領域番号 |
19K05985
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
戸田 恭子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 遺伝資源研究センター, 上級研究員 (10360447)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ペクチン / 煮豆硬度 / ダイズ / メチルエステラーぜ / カルシウム / ペクチンメチルエステラーゼ / PME / 煮豆 / 保存 |
研究開始時の研究の概要 |
煮豆や納豆等大豆加工食品では、加工の過程で加熱処理により調製する煮豆(蒸煮大豆)は柔らかいほうが好ましいとされている。申請者らの研究成果より、大豆のペクチンメチルエステラーゼ (PME)遺伝子であるGlyma03g03360が煮豆の子葉の硬さに大きく影響を及ぼすことが明らかとなった。しかし、その後の研究で、煮豆の種皮の硬度や種子保存中の煮豆の硬度変化には別のPMEが関与する可能性が示唆された。そこでGlyma03g03360以外のPME遺伝子変異体や、変異体と既存品種との交配後代等を用いて、煮豆種皮の硬度や、種子の保存中の煮豆硬度変化との関係を明らかにするとともに有望な育種素材を作出する。
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研究成果の概要 |
既に煮豆硬度に関与することが明らかとなっているダイズPME遺伝子Glyma03g03360と相同性の高いGlyma19g22790の「フクユタカ」変異体を検出し、Glyma03g03360のPME非活性型である大豆品種「エンレイ」に交配によりGlyma19g22790の変異を導入した。Glyma19g22790の変異により、煮豆種皮の破断エネルギーが低下した。一方、煮豆の子葉硬度に関しては、様々な保存条件下でもGlyma19g22790変異の効果は見出せず、このPME遺伝子の煮豆種皮硬度に対する限定的な効果が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加熱による組織の軟化は食品加工において重要な現象である。煮豆食品、納豆、味噌、醤油等の大豆加工食品では、加工の過程で煮豆を調製するが、短時間の加熱処理で軟化する豆が望ましいとされている。本研究では既報のGlyma03g03360以外のPME遺伝子の煮豆硬度に関する影響をさらに追求し、特に煮豆種皮硬度に対する有効性を見出した。本研究の結果やデータは関連する大豆加工分野に有用な情報を提供すると期待される。
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