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新奇低アミロース性突然変異米を軸としたデンプン生合成メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K05989
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分39020:作物生産科学関連
研究機関弘前大学

研究代表者

濱田 茂樹  弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (90418608)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードイネ / デンプン / 低アミロース / 突然変異 / アミロース / デンプン生合成
研究開始時の研究の概要

米の胚乳デンプンのアミロース含量は、炊飯米の食味の良否はもちろんのこと、米加工食品の加工適性においても重要な形質である。申請者は自ら作製した突然変異米ライブラリーから、新たな特徴を持つ低アミロース米の選抜に成功した。本申請課題では、新奇な付加価値が期待される低アミロース選抜系統について、アミロース・アミロペクチンの分子量やグルカン鎖の解析などデンプンの特徴的な構造について明らかにするとともに、原因遺伝子の同定および機能を解析する。さらに、デンプン生合成関連遺伝子群の発現解析から形質発現の機序を解明する。得られた成果は、デンプン生合成メカニズムの解明と新規形質米育成の基盤となる。

研究成果の概要

米胚乳澱粉が低アミロース性を示す dull 変異体を発見し、その原因遺伝子の同定と機能特性を明らかにした。低アミロース形質は、RRM タンパク質をコードする LowAC1 遺伝子のトリプトファンから終止コドンへのナンセンス変異が原因であった。RRM タンパク質の欠失は、Wxb 遺伝子の第1イントロンのスプライシングに特異的に影響を与えていた。これにより、 Wxb がコードしている GBSSI タンパク質レベルが低下し、アミロースを低減させていた。 lowac1 変異体では他の澱粉生合成関連酵素群の mRNA 発現レベルにも影響しており、親品種(WT)とは異なるアミロペクチン構造を示した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

食料自給率向上や安定的な食料生産の観点から、米の新規用途開発のために多様な形質をもった品種開発が望まれる。米の胚乳デンプンのアミロース含量は、炊飯米の食味の良否はもちろんのこと、米加工食品の加工適性においても重要な形質であることから、新たな付加価値が期待される低アミロース選抜系統について、原因遺伝子の同定および形質発現の機序を解明した。得られた成果は、デンプン生合成メカニズムの解明と新規形質米育成の基盤となる。さらには、加工適性や利用方法が見出されれば、米の新たな需要が開拓され農業や食品業界の活性化にも繋がり、次世代の食の多様性をもたらす農資源の開発に大きく貢献する。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] A novel rice dull gene, LowAC1, encodes an RNA recognition motif protein affecting Waxyb pre-mRNA splicing.2021

    • 著者名/発表者名
      Igarashi H., Ito H., Shimada T., Kang DJ., Hamada, S
    • 雑誌名

      Plant Physiology and Biochemistry

      巻: 162 ページ: 100-109

    • DOI

      10.1016/j.plaphy.2021.02.035

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Biochemical analysis of a new sugary-type rice mutant, Hemisugary1, carrying a novel allele of the sugary-1 gene.2020

    • 著者名/発表者名
      Takahashi S., Kumagai Y., Igarashi, H., Horimai K., Ito H., Shimada T., Kato Y., Hamada S.
    • 雑誌名

      Planta

      巻: 251(1) 号: 1 ページ: 29-29

    • DOI

      10.1007/s00425-019-03321-0

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 新たな簡易選抜法を用いた糖質米の向上2019

    • 著者名/発表者名
      濱田茂樹
    • 雑誌名

      化学と生物

      巻: 57(9) ページ: 520-521

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 粉質米突然変異系統 FloTR1 の原因遺伝子同定および SNP の影響2021

    • 著者名/発表者名
      室山龍児,伊藤浩之,姜東鎮,濱田茂樹
    • 学会等名
      日本育種学会第140回講演会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] イネ胚乳由来 D-cysteine desulfhydraseの同定および酵素学的諸性質の解析2021

    • 著者名/発表者名
      山澤 涼介、八嶋良樹、伊藤浩之、濱田 茂樹
    • 学会等名
      日本農芸化学会東北支部第156回大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 外観品質の向上した新規糖質米の選抜および原因遺伝子の解明2021

    • 著者名/発表者名
      坂本和也、高橋すみれ、熊谷裕、五十嵐秀成、伊藤浩之、島田透、 濱田茂樹
    • 学会等名
      日本農芸化学会東北支部第156回大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 米の低アミロース性を制御する新規遺伝子 LowAC1 の同定および機能解析2021

    • 著者名/発表者名
      五十嵐秀成,伊藤浩之,島田透,姜東鎮,濱田茂樹
    • 学会等名
      日本育種学会第139回講演会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] ノングルテン米粉を使用した食品開発~グルテンフリー米粉パンの品質向上に向けた取り組み~2021

    • 著者名/発表者名
      濱田茂樹
    • 学会等名
      第21回食物アレルギー研究会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 新規低アミロース米系統 Lowamy-1 の澱粉特性および遺伝子発現解析2019

    • 著者名/発表者名
      五十嵐秀成,伊藤浩之,濱田 茂樹
    • 学会等名
      日本応用糖質科学会東北支部第11回大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] グルテンフリー米粉パンの膨らみを向上させる方法とメカニズムの解明2019

    • 著者名/発表者名
      南雲菜穂,濱田茂樹
    • 学会等名
      日本応用糖質科学会東北支部第11回大会(秋田大)
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 米糠由来の新規フェルラ酸エステラーゼの精製及び同定2019

    • 著者名/発表者名
      柏木貴裕,濱田茂樹
    • 学会等名
      日本農芸化学会東北支部第154回大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 青森県酒造好適米品種「華さやか」を用いた製パン適性の解明2019

    • 著者名/発表者名
      望月政利,山口知美,若本由加里,神田伸一郎,上村豊和,梶田啓,前田一春,濱田茂樹
    • 学会等名
      日本農芸化学会東北支部第154回大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-01-30  

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