研究課題/領域番号 |
19K05993
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39020:作物生産科学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
藤井 道彦 静岡大学, 教育学部, 教授 (50228962)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | イネ / 干ばつ抵抗性 / 気孔反応 / 光合成活性 / 葉身形質 / NERICA / アジアイネ / カリウム / 葉の形質 / リン / 堆肥 / 葉厚 / 葉重 |
研究開始時の研究の概要 |
世界のイネ栽培面積の約半分は、灌漑のない天水栽培である。本研究は世界の食糧問題の解決を目標とし、近年西アフリカで開発されたNERICA(ネリカ)とアジアイネを比較し、イネの干ばつ抵抗性の品種間差異と施肥間差異を、気孔反応と光合成活性から総合的に定量評価することを目的としている。 気孔反応は気孔開度による通導性(コンダクタンス)の計測から、また、光合成活性は葉緑素の蛍光測定から求める。 品種間差異とともに、堆肥などの施肥が気孔反応と光合成活性に及ぼす影響と、品種と環境(施肥)との相互関係についても定量的に評価することで、イネの干ばつ抵抗性の生態生理学的基礎を明らかにすることを目的としている。
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研究成果の概要 |
本研究は、干ばつ条件下の圃場で栽培したNERICAとアジアイネにおいて、気孔反応と光合成活性を計測し、定量的に評価することを目的としている。 干ばつ条件下におけるNERICAとアジアイネの生育と葉身の生理活性や形質との間には、品種間差異とカリウム・リンの追加施肥を含む施肥間差異において密接な関係が認められ、干ばつ抵抗性を気孔反応と光合成活性から評価することにより、イネの干ばつ抵抗性を気孔コンダクタンス、葉厚、葉緑素濃度、量子収率、葉温、葉面積、葉重でとらえることのできる可能性と各形質の重要性が示唆された。また、カリウムやリンの追加施肥により、イネの干ばつ抵抗性が高まる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、世界の食糧問題の解決を目標とし、干ばつ条件下の圃場で栽培したNERICAとアジアイネにおいて、気孔反応と光合成活性を計測し、定量的に評価することを目的としている。NERICAは干ばつ抵抗性とされているが、メカニズムは十分に明らかにされていない。 本研究は、これまで十分明らかにされていない干ばつ抵抗性のメカニズムを生理生態学的に明らかにし、また、遺伝的な変異とともに施肥管理が干ばつ抵抗性に及ぼす影響を生理生態学的に明らかにした点に学術的な意義がある。本研究でイネの干ばつ抵抗性の基礎的なメカニズムを明らかにしたことにより、干ばつ条件における品種改良や栽培管理の改善に寄与するものである。
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