研究課題/領域番号 |
19K05994
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39020:作物生産科学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
山口 武視 鳥取大学, 農学部, 教授 (30182447)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 莢先熟現象 / ダイズ / 出液速度 / シンク/ソース比 / 品種間差異 / 莢先熟 / 出駅速度 / 土壌水分 / シンク・ソース比 / 早晩性 / 栽植密度 / 水分生理 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は生殖成長期のダイズの出液速度は根の生理的活性よりも、葉身の着生と日射強度によって短時間の内に制御されるという現象を認めている。この現象はこれまで他の研究報告はなく、これを解明することはダイズの体内生理作用、特にダイズ栽培で問題となっている莢先熟性の機構解明に大きな意義があると考えて、本研究を着想した。 本研究は、①葉の着生と日射が出液速度に及ぼす影響の品種間差と莢先熟現象の有無、②葉身の制御と出液速度および莢先熟現象の発生との関係、③光の質と出液速度および莢先熟現象の発生との関係を明らかにすることを目的として、3年計画で実施する。
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研究成果の概要 |
ダイズ栽培で品質低下の原因となる莢先熟の発生原因を解明するために、31品種を圃場で栽培し、出液速度と各種形質を調査した。莢先熟の発生には品種間差異があり、密植にすると発生しやすいことが確認された。シンクに対してソースが過剰となる品種では莢先熟が発生しやすく、それは早生品種で顕著であった。 莢先熟となった品種の成熟期の出液速度は高く維持されているが、莢先熟指数が高い品種の着莢始期の出液速度は小さかった。したがって、着莢始期の養水分吸収能が低下していると、収穫期で莢先熟が発生しやすいことが明らかとなった。出液速度は土壌水分の影響を強く受けるが、土壌水分が莢先熟に及ぼす影響は小さかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国産ダイズの生産において、収量の向上と高品質確保はわが国の食料自給率向上のかなめである。機械収穫での品質低下の原因となるダイズの莢先熟のは、その発生原因の理解がまだ十分ではない。このため、この原因を究明することは国産ダイズの生産における栽培技術の確立に大きく貢献することになる。 一方、茎基部からの出液は、植物体内の水分生理を代表する調査形質であるが、莢先熟との関連性については不明な点が多い。莢先熟は体内水分が低下せず、葉が着生し続けることが問題であるため、植物体内の水分生理を代表する出液速度と莢先熟との関連性を明らかにすることは莢先熟発生のメカニズムを明らかにする上で大きな意義がある。
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