研究課題/領域番号 |
19K05995
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39020:作物生産科学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
小葉田 亨 島根大学, その他部局等, 名誉教授 (60186723)
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研究分担者 |
平井 儀彦 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (80263622)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | イネ / コムギ / 耐塩性 / 登熟 / 土壌塩濃度 / 穂首塩濃度 / Naイオン / 塩害 / 子実成長 / 品種間差 / 品種 / 穂培養 / 塩排除 / 子実 / 登熟期 / 塩排除能 |
研究開始時の研究の概要 |
世界で塩害は重要な基幹作物であるイネやコムギ生産に深刻な影響を与えており,さらに温暖化にともなう海水面の上昇や降雨減少が塩害を増加させている.しかし,植物体内の吸収塩類による直接的な子実成長への影響と品種耐性はほとんどわかっていない.塩害では植物器官の脱水と塩集積による同化阻害が子実成長への影響と同時に起こり子実の塩耐性評価が大変難しいため子実成長の塩耐性は全く着目されてこなかった.そこで、本研究はイネとコムギにおける塩による子実成長阻害を,1.穂培養法を用いた子実成長の塩濃度反応,2.子実へ供給される塩濃度を低下させる塩排除機能の両面から子実成長の塩耐性とその遺伝的多様性を明らかにする.
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研究実績の概要 |
耐塩性の異なるとされるジャポニカとインデイカイネ数品種の主稈をポット栽培し、出穂期以降異なる塩濃度の水に入れて、約2週間後土壌の塩濃度と穂首節の塩濃度を測定した.その結果、土壌の塩濃度増加に伴い、穂首節の塩濃度(Na g/水g)は感受性品種では増加する傾向があるのに対して,耐塩性品種では明らかな増加は見られなかった. また,同様の処理を分けつのある個体でポット栽培したところ、塩濃度が高いとやはり耐塩性品種の穂首の塩濃度は感受性品種より低かった.ただし,この時のKとClイオン濃度はNaと異なる影響を受けたため解析をさらに進める必要がある. トルコ共和国アダナの圃場において数品種の耐塩性の異なるとされているコムギ品種の栽培を行っており,開花後、塩水灌漑を行い土壌塩類濃度のモニター、約2週間後に穂首採取及び登熟期の植物体のサンプリングを行う予定である,
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
イネの登熟期における耐塩性については当初の計画がほぼ実施され成果が得られている.一方,トルコ共和国アダナにおけるコムギの登熟期耐塩性の現地試験はCovid19による訪問制限により当初の計画は進められず、さらに近隣地域で発生した地震により訪問が延期されている。
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今後の研究の推進方策 |
トルコ共和国アダナにおいて再び耐塩性コムギの圃場栽培を研究協力者に依頼し、次年度開花後に訪問し、土壌及び植物体サンプルと今年度の依頼サンプルの測定を行う予定である。これまでのイネにおける成果、トルコにおける研究協力者によるデータ、本訪問による測定データをとりまとめる。
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