研究課題/領域番号 |
19K06003
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39020:作物生産科学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
川満 芳信 琉球大学, 農学部, 教授 (20192552)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 葉内CO2濃度 / スマート灌漑 / サトウキビ / 重量法蒸散 / ニトベギク / サップフロー / 微気象データ / C4光合成植物 / C3光合成植物 / PEPカルボキシラーゼ / Rubisco / 節水灌漑 / 土壌水分 / スマート農業 / 蒸発散量 / 蒸散速度(重量法) / 光合成速度 / 蒸散速度 / 水利用効率 / pF |
研究開始時の研究の概要 |
従来,潅水の量やタイミングは,土壌中の水分状態に基づいて決定されてきた.しかし,灌漑水の不足がちな島嶼地域では,節水灌漑の概念が必要である.作物の水ストレスに対する応答は種,品種,環境条件で著しく異なる.特に,葉の気孔開度や光合成速度は土壌水分ストレスに対して敏感に応答する.また,同等の土壌水分状態であっても光合成型によって応答は様々であり,土壌から葉の光合成器官へ至る水ポテンシャルの変化と植物生理学的パラメーターの関係性を明らかにする必要がある.本研究では,葉内CO2濃度(Ci)を実測し,その情報と気象データ,土壌水分状態に基づいて潅水のタイミングを決定し,作物の水利用効率の最適化を試みる.
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研究成果の概要 |
潅水の量や時期は土壌水分や蒸発散量に基づいて決定されるが,水資源が限られる島嶼地域では植物体の状態も考慮し効率的な灌漑が求められている.本研究では,葉内CO2(Ci),気象データ,土壌水分に基づいて潅水の時期を決定し,水利用効率の最適化を試みた.まず,我々は非破壊でしかも連続測定が可能なCi カップを開発し,Ciが灌水の制御のターゲットとして制御系に組み込めるか否かを検討した.次に,水ストレスに伴うガス交換とCiの変化を計測し,Ciを基礎にした灌水制御システムの開発に向けたデータを蓄積した.材料はC3のニトベギク,C4のサトウキビを用いて,蒸散速度,サップフロー,Ciの日変化を同時に計測した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
葉内CO2濃度(Ci)は作物が水分ストレスなどに敏感に反応するため植物の健康状態を診る「聴診器」の機能を有する.そこで,土壌水分,微気象データに加えCi も同時計測し,植物の健康状態に基づいて灌漑設備を制御すれば精緻な節水灌漑が実現出来ると考えた.通常 Ci は高価な光合成蒸散同時測定装置を用いて各ガス交換速度パラメーターから計算によって求められる.我々は既報において非破壊でしかも長期間 の連続測定が可能な新しいCi カップを開発した.本研究では,Ci 実測システムが灌水の制御のターゲットとして制御系に組み込めるか否かを検討したもので,画期的なアイディアといえる.
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