研究課題/領域番号 |
19K06010
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39020:作物生産科学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
梅本 貴之 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門, グループ長 (90370551)
|
研究分担者 |
木村 映一 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門, 上級研究員 (40391461)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 米 / 炊き増え / 澱粉 / アミロース / アミロペクチン / 胚乳細胞 / 品種間差 |
研究開始時の研究の概要 |
炊飯による米粒の膨張を「炊き増え」と言う。海外では粒の縦方向への伸びが好まれる傾向にある。一方、国内では炊き増えが良いと同じ量の米からより多くの炊飯米を得られるため、コンビニ弁当や外食産業に用いられる「業務用米」において重視される。 本研究では、炊き増えの原因として考えられる米澱粉の糊化に伴う膨張性と、米粒の細胞壁の特徴に着目する。そのため澱粉特性が異なり他の特性が似た品種や、遺伝的にバリエーションを持った品種群を用い、炊き増えに及ぼす澱粉と細胞壁、双方の特性を解析する。 本研究により炊き増えの品種間差が生じるメカニズムを解明し、将来的に炊き増えの優れた品種の育成に応用することを目指す。
|
研究成果の概要 |
米品質の重要な評価指標の一つである炊き増え性の品種間差について、稲コアコレクションや準同質遺伝子系統を用いて解析を行った。その結果、アミロース含有率が炊き増え性に関連していることが明確になった。アミロース含有率が10%程度において粒長の炊き増えが最大となることが示された。また、玄米縦断面の胚乳細胞の配列パターンと炊き増え性との関連についても情報が得られた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
米の食味に関する研究は、これまで主にアミロース含有率やアミロペクチン鎖長分布、タンパク質含有率や貯蔵タンパク質の組成等、成分に着目して行われてきた。炊き増えは炊飯米の物理性の変化を通して食味、食感に大きな影響を及ぼすと考えられる。本研究において知見を得た炊き増え性とアミロース含有率の関係や、炊飯米の形態的特徴、胚乳細胞の配列の特徴との対応に関する知見は、米の食味研究の新たな展開や、ニーズに合った炊き増え性を備えた品種開発につながる可能性がある。
|