研究課題/領域番号 |
19K06013
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
|
研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
深山 陽子 福島大学, 食農学類, 准教授 (00502098)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
|
キーワード | トマト / 水疱症 / 木部圧ポテンシャル / S/R比 / 地上部重/地下部重 / 水環境変動 / 水ポテンシャル / 生理障害 / トマト水疱症 / 環境制御 / トマト生理障害 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、近年生産現場で問題となっているトマトの生理障害である水疱症の発生メカニズム解明と発生予測式の作成を目的とする。 具体的には、トマト植物体の水分動態(水ポテンシャルの変化等)に着目し、水疱症への関与を調べることでその発生メカニズムを明らかにする。さらに水疱症が発生する要因の閾値を求め、発生予測式を作成する。これらの結果を基に潅水方法や環境制御法の改良を行う。 本研究によって水疱症が発生しない潅水方法や環境制御方法が確立されれば、安定的な生産技術として生産現場に普及することが期待できる。
|
研究成果の概要 |
トマト水疱症の発生度または発生率は品種や栽培環境条件に関わらずトマトS/R比と高い正の相関があることが明らかとなり、S/R比から水疱症発生を予測可能であることが示唆された。また、土壌水分や湿度の変動にともなうトマトの木部圧ポテンシャルの変動幅を小さくすることで水疱症発生を低減できると考えられた。 本研究より、水疱症の発生メカニズムは、栽培環境が乾燥条件から湿潤条件へ変化する際に植物体のS/R比が大きいと地上部の水ポテンシャルの上昇幅が大きくなり地下部からの吸水速度と地上部の蒸散速度のバランスが崩れ、膨圧により細胞壁が破壊されることで発生するものと推察された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水疱症はこれまで紫外線強度が低いときや高湿度条件が続くときに発生すると報告されていた。本研究ではトマト水疱症発生には水環境の変動にともなう木部圧ポテンシャルの変動が関与していると考えられた。また、水疱症発生前のトマトの形状(S/R比)から水疱症の発生が予測できる可能性を示唆した。 トマト水疱症は近年生産現場で成育・収量の低下をもたらすことから問題となっている。本研究成果は水疱症が発生しにくい植物体の育成方法や土壌水分や湿度等の水環境制御方法の構築に寄与できるものである。
|