研究課題/領域番号 |
19K06017
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
片山 寛則 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (50294202)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 香気関連遺伝子 / イワテヤマナシ / Alcohol Acyl Transferase / QTL / 香気成分 / DNAマーカー / NGS / de novo アセンブル / AAT / denovoアセンブル / Iso-seq / GUSレポーターアッセイ / 大腸菌発現系 / 関連解析 / 幸水 / AAT1遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
香りナシの育成に向けて、未利用遺伝資源であるイワテヤマナシを活用する。ニホンナシにはなく、イワテヤマナシが持つ有用形質の一つである果実の香気成分生成の分子メカニズムを明らかにする。香り豊かなイワテヤマナシの‘ナツナシ’が持つエステル香気成分を発現するAAT1遺伝子を単離して、なぜ‘ナツナシ’が香気を発するのか?遺伝子レベルで原因の究明を試みる。また単離したAAT1遺伝子配列から香りナシ育種のためのDNA選抜マーカーを作出し、今後の香りナシ新品種育成に貢献するための基盤づくりを行う。
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研究成果の概要 |
イワテヤマナシ果実の香気成分生成の分子メカニズムの解明が目的である。イワテヤマナシの‘ナツナシ’とニホンナシ‘幸水’の交配集団にて‘ナツナシ’の第2連鎖群にエチルエステル類のQTLが検出された。本課題にてQTL領域の構造決定のためにNGSでde novoアセンブリした。LG2にはエステル合成関連AAT遺伝子がタンデムに座乗していた。‘ナツナシ’由来の交配2集団(F1, BC1F1)と遺伝資源にて香気成分量との関連解析を行いPuAAT1、PuAAT2遺伝子を特定した。発現解析で両AAT遺伝子は機能しており、プロモーター活性を比較した。香りナシ選抜用に遺伝子近傍に11種類DNAマーカーを作成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
香りナシ育成の交配親として豊かな香りを持つイワテヤマナシに注目しており、すでに多様な香りを有する2集団を得ている。しかしナシの香りの分子メカニズムは不明である。本課題ではフルーティーな果実香気を有する‘ナツナシ’の第2連鎖群(LG2)に香気エステル合成の鍵酵素をコードする2個のAAT遺伝子を単離・同定した。発散香気がほとんど無いニホンナシ‘幸水’にもAAT遺伝子が存在しており、香りが弱い原因を解明すべく2個のAAT遺伝子の制御領域の活性を調査したが差異はなかった。現在、AATタンパク質の酵素活性を調査中である。香りナシ育種選抜用としてAAT遺伝子近傍の11種類のDNAマーカーを開発した。
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