研究課題/領域番号 |
19K06023
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
|
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
石丸 恵 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (90326281)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 果実軟化 / 細胞壁 / 糖加水分解酵素 / エクスパンシン / キシログルカン / SAXS / モモ果実 / 軟化 / 細胞壁構造 |
研究開始時の研究の概要 |
エクスパンシンは,植物細胞壁の構造変化,特に成長・発達および成熟過程の顕著な形質変化に深く関係していると考えられているタンパク質です.しかし,これまでの研究ではエクスパンシンの機能は明らかにされていません. 申請者は,先行研究によりエクスパンシンが糖加水分解活性および水素結合切断活性を有する可能性を明らかにしました.そこで,本研究はエクスパンシンの詳細な機能を明らかにするため,加水分解反応および水素結合切断活性を解析します.さらに,立体構造を基にセルロース系の基質だけでなく,ヘミセルロース系基質との反応性も調査しセルロースとヘミセルロースの架橋構造変化の機構解明にも繋げていきます.
|
研究成果の概要 |
モモ果実由来のPpEXP1は,モモ果実の軟化に深く関与していることが明らかにされているが,その詳細は不明であった.そこで,本課題によってPpEXP1はセルロースに対して加水分解活性を有することを明らかにした.さらに,セロオリゴ糖を基質にすると,2~4糖については加水分解活性を示さず,5糖を2糖と3糖に6糖を2糖と4糖にそれぞれ加水分解することを明らかにした. また,果実軟化を高分子構造体の構造変化として細胞壁の構造変化を明らかにする目的で,X線小角散乱法を用いた.その結果,細胞壁の構造変化を観察することができ,さらには,PpEXP1の関与も明らかにすることができた.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
モモ果実の軟化は,エクスパンシンという糖加水分解酵素が深く関係していることを明らかにした.このエクスパンシンは,モモ果実内のセルロースを規則的に分解しており,成熟に伴いセルロースが分解されることにより柔らかくなっていくことを明らかにしたものです. また,モモ果実の内部の構造をX線で観察したところ,内部の繊維にそって構造が変化することが観察できた.これらの結果から,モモ果実の軟化は果実内部の繊維にそってセルロースが分解されることで起こることを明らかにすることができた.
|