研究課題/領域番号 |
19K06025
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
長菅 香織 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 野菜花き研究部門, グループ長補佐 (30370612)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | トマト / 高温 / 果実肥大 / 遺伝子発現 / 環境制御 / 遺伝子発現変動 |
研究開始時の研究の概要 |
トマト夏秋期生産の不安定要因のひとつとして肥大不良果の発生が考えられるが、その発生機構には未解明な部分が残されている。本研究では、温室の夏期高温下における国内品種の果実発達と気温との関係を解析し果実肥大特性を解明する。また、既に選定している高温応答性および細胞周期関連機能を持つ肥大不良果発生関連遺伝子の発現変動を、環境制御装置内の多様な高温条件下において明らかにする。さらに、これらの解析結果から果実肥大に関して温度制御すべき果実発達段階や適正な温度条件を特定し、夏期高温下の肥大不良果発生回避技術の開発に役立てる。
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研究成果の概要 |
トマト夏秋期生産における収量低下の原因のひとつとして肥大不良果の発生が考えられる。そこで、高温下の果実肥大特性の解明および関連遺伝子の高発現条件の特定を行い、回避技術の開発に役立てることを目的とした。本現象に深く関与すると考えられる未発達花の発生が減少する温度条件を明らかにした。また、独自に選定した本現象と密接に関連する遺伝子の高発現条件(発生温度、遭遇時間)を国内9品種で特定した。また、6品種においてこの高発現を抑制する低温挿入条件を明らかにした。この結果を応用することにより肥大不良果発生を軽減する温度制御方法の開発に繋がると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高温下におけるトマトの肥大不良果発生に関しては1960年代に詳細研究が行われているものの、現在の品種および施設環境に見合う技術開発のためには明らかにすべき課題が残されていた。本研究では、近年の国内主力品種について形態的解析により高温下における果実肥大特性を明らかにし、また、独自に選定した関連遺伝子の発現解析により肥大不良果の発生条件および発生回避条件を特定した。遺伝子発現解析を利用した発生条件の特定は他に例を見ない新たな知見である。また、本成果は肥大不良果発生を回避するための新たな温度制御技術の開発に繋がるものであり、夏秋期のトマト収量増加が見込まれるため社会的意義も大きいと考える。
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