研究課題/領域番号 |
19K06032
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
宇野 雄一 神戸大学, 農学研究科, 教授 (90304120)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | レタス / ストレス / 乾燥 / 低温 / 転写因子 / 野菜 / 耐性 / プロモーター / 園芸作物 / 転写制御 / 形質転換 |
研究開始時の研究の概要 |
植物が不良環境に適応する際には多種の関連遺伝子群が働くが,DREB遺伝子(乾燥応答性エレメント結合性因子をコードする遺伝子)はそれらのマスタースイッチとして重要な役割を担っている.レタスにおいても同遺伝子の改変により耐性を持つ植物を作ることができるが,わい化のような負の農業形質も生じる.そこで本研究では,数あるDREB遺伝子や標的遺伝子の中から適切な組みあわせを選び,普段の生育が抑制されない実用的なストレス耐性レタスを育成することを目的としている.
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研究成果の概要 |
植物のストレス応答の代表的な経路はDREB遺伝子を介している。研究代表者はこれまでにレタスのDREB転写因子がストレス応答に関わる遺伝子群の転写を活性化し、耐性を付与することを解明してきた。しかしながらLsDREBに調節を受けるレギュロンや、LsDREBのパラログの解析は進んでいなかった。本研究ではレタスのストレス応答に関わるLsDREB遺伝子のパラログ、並びにレギュロンののプロモーターを解析した。その結果、レタスのストレス耐性を高めるためには機能型のLsDREB7を用い、LsDHN12のプロモーターにより制御することが望ましいと結論づけられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年では環境ストレス耐性の向上が重要な育種目標の1つに挙げられている。その背景として、温暖化がもたらす異常気象による不作、塩類集積土壌や乾燥地の土地活用などがある。例えば全米のレタス生産量の74%を産出するカリフォルニア州では異常干ばつによるレタスの減収が深刻な問題となっている。レタスの環境ストレス耐性が向上すれば、国内外において不良環境下での品質維持や適応作型の拡大に貢献できる。本研究成果により、非ストレス時の生育が抑制されず、温暖化等による異常気象にも対応が可能な実用性のある品種育成が期待できる。またレタスを材料としたことでキク科植物のストレス耐性機構の解明が学術的に前進した。
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