研究課題/領域番号 |
19K06041
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
島田 武彦 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹茶業研究部門, 主席研究員 (10355399)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | カンキツ / かいよう病 / 香気成分 / 圃場抵抗性 / 遺伝子地図 / GRAS-Di / GRAS-DI / リナロール / 高含有 |
研究開始時の研究の概要 |
温暖化の進行により被害が深刻化するカンキツかいよう病の抵抗性品種の開発に向けて、ポンカン等にみられるカンキツかいよう病圃場抵抗性の原因物質であるリナロールが抵抗性品種で高含有化されるメカニズムを明らかにする。高含有化の鍵となる原因遺伝子の同定により圃場抵抗性を有するカンキツ新品種の開発に結びつく新規知見を獲得する。
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研究成果の概要 |
ポンカンカンキツかいよう病抵抗性には、葉の油胞組織にあらかじめ高含有に蓄積される香気成分リナロールが抗菌物質として寄与することを明らかにした。葉のリナロール含有量と接種後のカンキツかいよう病原菌の生育数には負の相関がみられ、「はれひめ」とポンカンの集団を用いてQTL解析をおこなったところ、両者のQTLは第3染色体の同じ領域にマピングされ、ポンカンと同程度以上の量でリナロールを葉に含有したカンキツ個体を選抜することにより、カンキツかいよう病抵抗性個体を効率的に獲得する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、温暖化の進行によりカンキツかいよう病の被害が深刻化し、抵抗性品種の開発が急務となっているが、ポンカンなどの圃場抵抗性育種素材のメカニズムは不明である。本研究により、ポンカンとヒュウガナツが示すカンキツかいよう病抵抗性に、葉の油胞組織にあらかじめ高含有に蓄積される香気成分リナロールが抗菌物質として寄与することが明らかとなった。ポンカンと同程度以上の量でリナロールを葉に含有したカンキツ個体を選抜することにより、カンキツかいよう病抵抗性個体を効率的に獲得することが期待され、カンキツかいよう病抵抗性育種の大幅な効率化に貢献する。
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