研究課題/領域番号 |
19K06046
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
児玉 浩明 千葉大学, 大学院園芸学研究院, 教授 (70302536)
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研究分担者 |
宮原 平 千葉大学, 大学院園芸学研究科, 講師 (90720889)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | RNAサイレンシング / RNAサイレンシング抑制因子 / RDR6 / キュウリモザイクウイルス / 2b / VSR / PCNA / タバコ / transient assay / ウイルスのRNAサイレンシング抑制因子 |
研究開始時の研究の概要 |
植物ウイルスが感染すると、植物は、植物ウイルスを認識し、ウイルスのRNAを分解する短鎖RNA分子を産生する。一方、ウイルスは、この植物の短鎖RNAによる分解から逃れるために、短鎖RNAが作用しないようにするタンパク質(VSRと呼ばれる)を産生して対抗する。本研究では20種類のVSRタンパク質が、短鎖RNAの働きをどのように阻害するのか、同一の実験系を用いて網羅的に評価するものである。
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研究成果の概要 |
植物は植物ウイルスを認識し、RNAサイレンシングによりウイルスRNAの分解をガイドする短鎖RNA(siRNA)を産生する。一方、植物ウイルスはVSRと呼ばれるタンパク質を産生して、RNAサイレンシングを阻害する。本研究ではsiRNAの形成に関わるRDR6ノックダウン株を用い、強毒性のCucumber mosaic virus (CMV) 2bタンパク質がRDR6存在下でのみRNAサイレンシングを抑制することを明らかにした。また細胞内局在性が大きく異なるように改変したCMV 2bタンパク質を導入したが、いずれもRDR6が関与するRNAサイレンシングを阻害することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物にはウイルス感染後、ウイルスRNAを分解する仕組みがあるが、ウイルスはこの仕組みを阻害するVSRと呼ばれるタンパク質を有している。本研究では1200種以上の植物に感染するキュウリモザイクウイルスのVSRが植物のウイルスRNA分解機構を阻害する仕組みの一部を明らかにした。今後、VSRの作用を受けないウイルスRNA分解機構を作り出すことができれば、作物の安定的な生産に貢献できると考えられる。
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