研究課題/領域番号 |
19K06049
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
荷田 瑞穂 信州大学, 先鋭領域融合研究群社会基盤研究所, 特任准教授 (40831954)
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研究分担者 |
鹿取 みゆき 信州大学, 経法学部, 特任教授 (70774321)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | ブドウ / ブドウウイルス / レッドブロッチ病 / リールロール病 / ぶどう / ぶどうウイルス / ウイルスサンプルキット / リーフロール病 / リーフロール / レッドブロッチ / 苗木 / PCR / 調査 |
研究開始時の研究の概要 |
現在の日本のワインブドウ栽培と流通におけるウイルスの影響を疫学的考察にて明らかにすることにより問題提起を行い、日本ワイン産業の安定的・継続的発展の根幹となる健全なワイン用ブドウ樹の栽培の実現の手助けとなることを目的とする。主要産地の圃場で栽培されるワイン用ブドウ樹のウイルス感染状況に関する実地調査、既存の苗木業者の苗木生産・供給体制に関する訪問調査、ブドウ生産者、苗木業者のウイルスへの理解度に関するアンケート調査を行い、日本におけるウイルス問題の背景を分析する。苗木の品質管理、圃場におけるウイルス汚染の解決策を提示し、ウイルス専門家とブドウ生産者、苗木業者の連携体制を支える協議会を設立する。
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研究成果の概要 |
日本におけるブドウウイルスの罹患状況の調査を圃場、苗木業者を対象に行った。コロナ禍で現地訪問が困難のため、常温保存できるNitrocellulose膜を用いたサンプルキットを作成、5種類のブドウウイルスを100%の確率で検知できることを実証。八道府県の圃場から合計132のサンプルを2018年から2021年に取得、比較的実害のリスクの高いGLRaV2, GLRaV3, GRBVの調査を行い48.5%のサンプルがウイルスを保持していることを発見した。そのうち3%がGLRaV2で、GBRVは発見されなかった。この結果を元に日本ブドウ栽培協会とウイルスフリー苗輸入と保持のための連携を開始した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により日本におけるブドウウイルスが蔓延している状況が明らかになった、世界の地域での結果が15%から25%であることを鑑みると50%近い検知率は非常に高いと言える。この結果を受け、2020年より日本ブドウ栽培協会との連携を行い、日本にウイルスフリーの苗を輸入、そしてその保全を行うための活動を開始している。これにより将来的にブドウ苗、そしてワインの品質向上が見込まれる。 研究題材としては常温保存が可能な特殊な膜を使ったブドウウイルス用のサンプルキットの作成とその実用性が証明できたことも大きい。このキットを用い、冷蔵機材を持ち込めないような場所でも確実にサンプルの採取ができることが証明された。
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