研究課題/領域番号 |
19K06051
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中川 好秋 京都大学, 農学研究科, 研究員 (80155689)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ecdysone / ecdysone receptor / dibenzoylhydrazine / in silico screening / receptor binding / molting hormone / ponasterone / 20-hydroxyecdysone / brassinosteroid / sf9 / steroid / virtual screening / dacryhainansterone / ajugasterone / ponasterone A / steroids / pharmacophore / Ecdysone / In silico / EcR / Ponasterone / Insect cell |
研究開始時の研究の概要 |
脱皮ホルモン受容体のリガンド結合部位に結合可能な化合物を化合物データーベースからスクリーニングする.すなわち,大量の構造式データーベースから構造式一つ当たり200個のコンフォメーションを発生させる.受容体結合部位に結合可能な化学構造をコンピューターを使ってあてはめていく.受容体結合部位に結合可能と判断された候補化合物を購入あるいは合成し,昆虫細胞を用いて活性の評価を行う.活性が見出された化合物に対しては,構造変換の容易な構造を基本構造にして,構造変換を行う.その際に,分子動力学の手法を用いて,受容体とリガンドの結合エネルギーを計算して,リガンドー受容体相互作用を詳細に調べる.
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研究成果の概要 |
脱皮ホルモン受容体には,天然のステロイドホルモンの結合する部位と非ステロイド型化合物であるジベンゾイルヒドラジンやイミダゾール誘導体が結合する部位は異なることが分かっている.今回は,ステロイド化合物の結合部位に結合可能な化合物を探索することで,すべての昆虫に活性を示す非ステロイド化合物を見出すことを目的とした.実際にソフトウエアを使って,新規化合物を見出した.また,ステロイド結合部位の情報を得るために,それぞれの化合物の結合自由エネルギーを計算して受容体結合親和性との活性を調べて,相関関係を見出した.この結果は今後のインシリコスクリーニングに役立つと考えられる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ステロイド型の脱皮ホルモン誘導体の活性を定量的に調べ,さらにリガンドー受容体結合エネルギーとの間に正の相関関係を見出した.このことは,インシリコスクリーニングの精度の上昇に繋がるとともに,他の受容体結合親和性リガンドの探索にとっても有用な結果をもたらす.500万化合物の構造データーベースを用いて,インシリコスクリーニングを行い,そこから,脱皮ホルモン受容体に結合可能な候補化合物を見出した.その化合物の結合親和性は天然の脱皮ホルモンの親和性に比べて,活性の低いものであったが,構造展開を行って活性を上昇させることができた.さらに結合親和性を上げることにより,殺虫性化合物を見出すことができる.
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