研究課題/領域番号 |
19K06052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 千尋 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (60263133)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 高浸透圧応答シグナル伝達系 / ジカルボキシイミド剤 / フェニルピロール剤 / ゲノム比較 / 薬剤耐性 / 作用機作 / レスポンスレギュレター / スプライスソーム / 高浸透圧シグナル応答 / ダイカルボキシイミド / フェニルピロール / メカニズム / MSUD / Meiotic Silencing / シグナル伝達 / SKN7 / Dic3 / SART3 / PRP24 |
研究開始時の研究の概要 |
レスポンスレギュレターSKN7は菌類に共通するシグナル伝達タンパク質であり,殺菌剤ダイカルボキシイミドおよびフェニルピロールの殺菌作用発現ならびに高浸透圧適応に必須な因子である.しかし,SKN7経路,即ち,SKN7下流でどのような遺伝子がどのように発現調節を受け,殺菌剤作用発揮に関わるのか全く知見が得られておらず,詳細は不明である.応募者は,この問題を解明するため,SKN7経路に関連するDic3遺伝子を分子遺伝学的に同定し,さらに,DIC3野生型タンパク質がSKN7と相互作用することを見出した.本応募研究ではDIC3の機能解析とSKN7の相互作用を足がかりにSKN7経路の解明を進める.
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研究成果の概要 |
本研究は,広範囲の植物病原糸状菌の防除に有効なジカルボキシイミド剤ならびにフェニルピロール剤の作用点である糸状菌特異的な高浸透圧適応シグナル伝達系の構成要素の一つであるSkn7と経路を構成すると予想されていた薬剤耐性遺伝子について,その分子遺伝学的同定を行い,本遺伝子が酵母におけるスプライスソーム構成因子のホモログをコードすることを見出し,SKN7ならびに他のスプライスソーム構成因子との相互作用を通じて薬剤作用を発揮していることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ジカルボキシイミド剤ならびにフェニルピロール剤は広範囲の植物病原糸状菌の防除に有効な殺菌剤である.現場ならびに研究室レベルの耐性菌研究からこれら薬剤に対する耐性菌は環境適応あるいは病原性にトレードオフを持つことが明らかとなっており,耐性菌管理技術の元,将来にわたり剤の利用が可能であると期待されている.これら剤の作用点は糸状菌特異的な高浸透圧適応シグナル伝達系であり,その全容を明らかにすることは本シグナル伝達系をターゲットとする新規薬剤,とくに耐性菌管理技術の観点から望まれている殺菌剤開発に貢献するものである.
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