研究課題/領域番号 |
19K06091
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39060:生物資源保全学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
山城 秀之 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 教授 (80341676)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | サンゴ / テルピオス / サンゴ被覆性海綿 / 成長 / 幼生放出 / テルピオス海綿 / 幼生放出パタン / 接触反応 / 共生藻 / 成長機構 / 環境要因 / 幼生 / シアノバクテリア / サンゴ食海綿 |
研究開始時の研究の概要 |
サンゴを覆い殺すテルピオス海綿は、サンゴ礁の脅威であり、世界中のサンゴ礁でその拡大が懸念されている。一方、国内においては、分布や成長を始め情報が少ないのが現状である。本研究では、テルピオス海綿の国内における分布状況を蓄積し、また沖縄県瀬底島を拠点として、海綿の成長速度測定、共生シアノバクテリア・骨片・表面粒子の密度測定を行う。更に、様々な環境条件下(光量、栄養塩類、微量元素、餌等)にセットした水槽飼育実験により、テルピオス海綿の成長維持機構を明らかにする。
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研究成果の概要 |
サンゴ礁の脅威の一つ、サンゴ被覆性のテルピオス海綿が、奄美から与那国島まで琉球列島のほぼ全ての島で確認された。本種の進行率(平均28 mm/月)、共生シアノバクテリアの密度(1.2×10の7乗 cells/cm2)、骨片の密度(4.7×10の5乗/cm2)、表層粒子の密度(1.3×10の6乗/cm2)およびサイズ分布(平均22.3um)を明らかにした。更に、幼生は深夜0-4時に放出のピークがあり、7-11月までの長期間に渡って放出することがわかった。微少な巻貝が海綿組織を産卵床として利用していた。海綿の個体には自他認識機構があった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サンゴ礁の脅威の一つとなりつつある、サンゴ被覆性海綿Terpios hoshinotaの分布、成長率、幼生放出パタ-ン、共生シアノバクテリアの密度等を測定した。奄美列島から与那国島までのほとんどのサンゴ礁で確認できた。成長率は月28mmであり、温度と正の相関があった。共生シアノバクテリアは高密度であった。幼生放出が夏期の深夜にあり、7-11月の長期に渡って放出していることがわかり、今後の爆発的な拡大も懸念される。本種個体には自他認識機構があり、また、海綿組織に産卵する巻貝も発見した。本海綿の動態を解明する上で、基礎的な情報を収集することができ、今後のサンゴ礁保全に寄与できる。
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