研究課題/領域番号 |
19K06097
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39060:生物資源保全学関連
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
中井 静子 日本大学, 生物資源科学部, 助教 (40582317)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | 外来種 / アクアリウム / 貝類 / 淡水無脊椎動物 / 水草 / 淡水生無脊椎動物 / ペットショップ個体群 / 外来巻貝 / 外来無脊椎動物 / 家庭の外来巻貝 / 移入リスク / 淡水巻貝 |
研究開始時の研究の概要 |
外来生物は移入先の生態系に甚大なダメージを与えることから、世界中で大きな問題とな っている。 淡水河川に移入した外来生物については、その移入ルートの1つに観賞用水槽(アクア リウム)が挙げられることがある。しかし、その多くは推測の域を出ず、実際にペットショップ に流通している対象生物の遺伝的背景を調査し、在来河川への移入リスクを評価した例はこれまでほとんどない。 そこで、本研究ではアクアリウムで維持される特異な個体群の遺伝的背景を解明することを目的に、主に無脊椎動物の巻貝を対象とし、国内ペットショップ内に生息する外来 種の種組成と移入ルートの推定そして在来河川への適応性の検討を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究では、全国各地のペットショップアクアリウムおよび家庭のアクアリウムにおける淡水外来貝類の混入状況を調査した。ペットショップでは、苔取り用やタンクメイトとして外国産の淡水貝類を販売しているが、このような販売用の外国産貝類は2種を除いてその多くは水槽内で自然繁殖する例が見られなかった。一方、販売用の貝類とは別に意図せず水槽内に混入し繁殖する迷惑貝(スネール)が複数種おり、その主な種は外来種であった。また、このような迷惑貝の水槽混入には、水草の水槽間の移動が強く関係していることが水草の室内飼育実験から明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本国内の河川では、複数の外来淡水貝類の移入が確認されている。しかし、それら外来貝類の国内への侵入経路は不明であることが多く、野外への移入経路の一つとして家庭のアクアリウムが疑われることがあるが、家庭のアクアリウムにおける外来淡水貝類の実態は不明な点が多い。 本研究により、家庭やペットショップのアクアリウムにおける外来貝類の飼育や混入の実態が明らかになった。一方で家庭の水槽内で容易に繁殖した実例は一部の外来種に限られ、最も多く見つかったのは外来種のサカマキガイであった。家庭のアクアリウムに外来種が生息していることが明らかになるとともに、種ごとに野外への放出リスクが異なることが示唆された。
|