研究課題/領域番号 |
19K06110
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39070:ランドスケープ科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪府立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
山田 宏之 大阪公立大学, 大学院農学研究科, 教授 (80314558)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | オリヅルラン / 帰化 / 耐寒性 / 凍霜害 / 屋外定着 / 最低気温 / 生育分布 / 低温障害 / Chlorphytum comosum / 帰化植物 / 観葉植物 / 都市化 |
研究開始時の研究の概要 |
Chlorphytum comosum(オリヅルラン)はアフリカ大陸原産の観葉植物であり、日本には明治時代初期に導入され鑑賞用として普及したと言われている。この植物は冬季の低温に弱く、一般的には屋内で越冬させる。ところが、ヒートアイランド化によって高温化した都市内においては、屋外で越冬可能となった地域もあり、様々な方法で野外に流出し、広い範囲で野生化が確認されている。この野生化がどの程度の広さにまで及んでいるのか、どの程度の範囲まで拡大可能なのか、他の植物との競合等が生じているのかなど、基本的な事柄が分かっておらず、それらを解明し、今後の対策の必要性等について考察を行うことを研究の目的とする。
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研究成果の概要 |
2019年度には大阪市曽根崎地区(梅田駅周辺)、京都府八幡市の男山東地区を、2020年度には台東区の御徒町駅周辺地域、京都府八幡市市役所周辺地域、京都市河原町通地区、2021年度には大阪市曽根崎地区、京都府八幡市、京都市河原町通地区を再度調査した。いずれの地域においても多数のオリヅルランが確認され、大阪市曽根崎地区では49.7株/haと高い密度で生育していた。気温測定の結果と合わせて解析した結果、最低-5.1℃程度のエリアまで生育域が広がっていることが明らかになった。全ての地域において、他の植物との顕著な競合や交雑等は認められなかったため、屋外定着について大きな問題は無いと判断した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在までに、ほとんど実態が明らかとなっていない、外来の観葉植物類の帰化実態の一端を明らかにするとともに、本来温暖な地域が原産の植物が、どの程度寒冷な地域にまで生育可能範囲が広がり得るのかについて基礎的な情報を得ることが出来た。研究の結果、従来の知見よりも、著しく耐寒性が強いことが明らかになった。また、各地域の生育環境の観察結果から、現状において他の植物との顕著な競合や交雑等は認められなかったことから、オリヅルランに関しては侵略的な振る舞いをする危険性が低いことも明らかとなった。
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