研究課題/領域番号 |
19K06121
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
吉田 智弘 東京農工大学, 農学部, 准教授 (60521052)
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研究分担者 |
戸田 浩人 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (00237091)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 土壌動物 / つる植物 / 樹幹 / コケ類 / 森林 / 土壌 / 林冠 / 着生植物 / 有機物分解 |
研究開始時の研究の概要 |
森林生態系において、地下部(林床)から地上部(林冠・樹幹)への土壌動物の分布拡大は、地上部の食物網・有機物動態に多大な影響を及ぼす。また、森林地上部に生息する着生植物やつる植物は、土壌動物に対して垂直的・水平的な移動経路をもたらしうる。本研究では、森林地上部の着生植物・つる植物が、土壌動物の空間分布を拡大させ、樹上における堆積有機物の動態および食物網の構造に影響を及ぼしていることを明らかにするために、1)着生植物・つる植物が土壌動物の分布拡大および食物網構造に及ぼす効果、2)樹上堆積有機物の成分、3)土壌動物が樹上堆積有機物の分解に及ぼす影響、の3つを定量的に把握することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、1)着生植物・つる植物が、森林地上部の土壌動物の分布・定着および食物網構造に及ぼす影響、2)樹上堆積有機物の動態、3)土壌動物が樹上堆積有機物の分解に及ぼす影響、を明らかにすることを目的として研究を実施した。その結果、①地上部に多数の土壌動物が生息しており、その落下量は温度や降水量と関連すること、②つる植物は樹幹上の節足動物群集に影響を及ぼすこと、③つる植物のような物理的構造物が樹幹部に存在すると捕食作用は低下すること、が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、森林生態系の地下部(林床)に生息する土壌動物が、地上部(林冠・樹幹)に移動し、地上部の機能に影響すること、そしてその移動にはつる植物が関連すること、を明らかにした。これらの成果は、森林生態系の2つのサブシステムの連関性と、その連関の触媒となる存在の重要性を示しており、森林生態系の機能的側面やそのメカニズムの解明に対して寄与する知見をもたらすものと言える。
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