研究課題/領域番号 |
19K06124
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
白水 貴 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (10571789)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ウドンコカビ / 系統種間比較法 / 系統推定 / 越冬戦略 / 形態 / 宿主 / 分類 / 進化 / ウドンコカビ科 / うどんこ病菌 / 祖先状態推定 / 状態間遷移推定 / rDNA / MCM7 / 新病害 / クマノザクラ / 絶対寄生菌 / 系統解析 / 分類体系 / 進化的相関 |
研究開始時の研究の概要 |
ウドンコカビ目は有用樹木や農作物を含む被子植物1万種以上に“うどんこ病”を引き起こす重要病原菌である.うどんこ病の正確かつ迅速な病害診断と防除を達成するうえで,系統関係を反映した分類体系の整備および宿主植物への適応機構の解明が必要である.本研究ではウドンコカビ目を対象に,①信頼性の高い系統解析に基づく分類体系の整理,②絶対寄生菌の形態形質と宿主植物の進化的相関解析による木本・草本宿主への適応機構の解明を目指す.研究スケジュールは,①標本とDNAサンプルの収集,②nrDNAとタンパク質コード領域の配列決定,③複数遺伝子領域に基づく分子系統解析,④形態形質と宿主植物の進化的相関解析,の順で進める.
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研究成果の概要 |
日本産ウドンコカビの多様性解明を目的とした野外調査を行った結果,クマノザクラからPodosphaera prunigenaの発生を初めて確認した.ウドンコカビ目274種のLSU,5.8S,SSU,MCM7領域の配列を用いた系統解析を行った結果,より信頼性の高い系統仮説を得ることができた.ウドンコカビにおける宿主タイプと付属糸形態の進化的関係を明らかにすることを目的とし,Cyctotheceaeをモデルとした系統比較法による解析を行った.その結果,宿主タイプと付属糸形態の同時的なシフトが複数の祖先ノードで生じていることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ウドンコカビ目は17属約900種からなる植物絶対寄生菌で,有用樹木や農作物を含む被子植物1万種以上に“うどんこ病”を引き起こす重要病原菌である.うどんこ病の正確かつ迅速な病害診断と防除を達成するうえで,系統関係を反映した分類体系の整備および宿主植物への適応機構の解明が必要である.しかし,ウドンコカビ目の高次の系統関係が不明なため分類体系の一部が未整理であり,多様な木本・草本宿主への適応機構についても未検証である.本研究では,日本産ウドンコカビの多様性調査による分類学的知見の蓄積,大規模系統解析による信頼性の高い系統仮説の提示,系統比較法による宿主タイプと付属糸形態の進化的関係の推定を行った.
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