研究課題/領域番号 |
19K06133
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
長谷川 元洋 同志社大学, 理工学部, 教授 (70343811)
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研究分担者 |
豊田 鮎 香川大学, 農学部, 准教授 (50730800)
原口 岳 地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所(環境研究部、食と農の研究部及び水産研究部), その他部局等, 研究員(任期付) (90721407)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 土壌動物 / 撹乱 / 炭素・窒素同位体比 / トビムシ / ササラダニ / トゲダニ / 安定同位体 / 窒素 / 炭素 / ダニ |
研究開始時の研究の概要 |
環境の撹乱(破壊)に対し、土壌生物の変化は目に見えない間に進行している。撹乱の影響の検知には種同定が必要であるが、それには、多大なコストが必要であるため、群集の変化を迅速に検知できず、対象地の保全対策が遅れるという問題点がある。したがって、より簡便に群集の変化を把握できる技術が必要である。土壌動物の安定同位体比は、同じ分類群内(目内)でも深い層位に生息する種ほど高くなることが知られており、この性質を利用し、その値が高い場所で、撹乱による群集の変化が大きいことが検知できる。そこで、本研究では、土壌動物の安定同位体比と撹乱の関係を明らかにし、撹乱による群集の変化を簡便に検知できる方法を開発する。
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研究成果の概要 |
生態系の撹乱によって、土壌動物群集構造の破壊が生じているかどうかを簡易かつ定量的に計測する手法として、安定同位体比を計測する手法の有効性を検討した。人工的な撹乱(落葉の除去)及び、イノシシによる撹乱がトビムシやダニの安定同位体に与える影響を解析した結果、一部の分類群の炭素及び窒素の安定同位体比に、撹乱区と対照区の間で有意な差が確認された。以上から、土壌動物の安定同位体比を目レベルでまとめて計測することで撹乱の検知が可能であることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自然生態系で生じる多様性と機能の損失を検出することは容易ではない。土壌動物は非常に多様な群集を形成することが知られており、様々な撹乱の指標生物として利用されている。しかし、種レベルの同定には専門的知識が必要である。一方、本研究で開発された安定同位体を用いた手法を用いることで、高度な分類学的知識なしに、撹乱の影響を検知することができた。今後、生物多様性保全に有効な施業手法の探索などにこの手法が利用されることが期待される。
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