研究課題/領域番号 |
19K06166
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
金野 尚武 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (60549880)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | β-グルカン / きのこ / 糖質関連酵素 / 免疫賦活 / 多糖 / 機能性食品 / βーグルカン / βグルカン |
研究開始時の研究の概要 |
きのこ類の細胞壁多糖は人体において生理活性機能を示すことが知られている。申請者は、真菌類に特有の多糖分子である「β-1,6-グルカン」の免疫活性化機能を見出し糖鎖の酵素合成も可能にしてきた。本課題では、生体内におけるβ-1,6-グルカン認識機構を明らかにすることを目的とし、β-1,6-グルカン受容体タンパク質を同定する。
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研究成果の概要 |
β-1,6-グルカンは真菌類の細胞壁構成成分であり、生理活性(免疫賦活機能)多糖として知られている。Umbilicaria属の地衣類はβ-1,6-結合のみからなる直鎖状グルカンを産生する。本研究では、イワタケの熱水抽出物を担子菌由来のβ-1,6-グルカナーゼで酵素分解し、β-1,6-グルカンオリゴ糖を調製した。分子量ごとに分取し、β-1,6-グルカンオリゴ糖の免疫賦活機能をマウスマクロファージ様細胞における炎症性サイトカイン遺伝子(TNF-αおよびIL-6)の発現により解析した。5糖以上の高純度β-1,6-グルカンオリゴ糖は免疫賦活作用を有することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
β-1,6-グルカンの生理機能に関する知見は、きのこ類に新しい価値を見出すことにつながる。きのこ類は木質バイオマスを基材として生産できる唯一の食品で、健康補助食品や医薬品としての可能性も持つ。食用きのこの大量栽培が可能になってきた一方で、近年は消費量は伸び悩んでいる。きのこ類には生体内において生理機能を示す多糖類が存在することから、これらの機能性を活用すれば、きのこ市場の拡大と、理想的な木材のカスケード利用システムの構築が期待できる。
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