研究課題/領域番号 |
19K06209
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
中村 洋平 高知大学, 教育研究部総合科学系黒潮圏科学部門, 教授 (60530483)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 藻場 / 魚類 / 温暖化 / 魚類群集 / 地球温暖化 |
研究開始時の研究の概要 |
西日本では,温暖化の影響を受けて1990年代以降に在来の温帯性海藻の消失や南方系海藻の定着が顕在化している。本研究では,藻場の消失や海藻構成種の変化が魚類群集構造に与える影響を経年観察データから探るとともに,漁獲対象魚種の変化も調べることで,温暖化に伴う藻場植生の変化が魚類と漁業に与える影響を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では,高知県沿岸のカジメ場の消失やガラモ場のホンダワラ海藻構成種の変化がそこに棲む魚類群集の構造に与える影響を経年観察調査から明らかにした。また,魚類のホンダワラ海藻種に対する選好性を水槽実験で明らかにしたことで,海藻構成種の変化が魚類群集構造の変化要因の一つであることを示した。さらに,藻場の減少がアオリイカやアワビを対象にした漁業に対して負の影響を与えていることを高知県内の漁業者に対する聞き取り調査から明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
温暖化研究は気候変動に伴う生態系やその関連サービスの変化を予測し,その変化に対する対策や適応策を提示することで社会的課題の解決策を生み出すことを主目的としている。しかし,海藻藻場と魚類群集のつながりの強さに関する国内外の研究がほとんどないため,藻場変化に伴う魚類群集の変化予測に不確実性が伴うことが欠点であった。本研究によって各魚種の藻場に対する依存度が明らかにされたことで,藻場変化による魚類群集の変化予測の精度は格段に向上すると考えられる。
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