研究課題/領域番号 |
19K06228
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
武井 史郎 中部大学, 応用生物学部, 講師 (60398576)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 魚類 / 青色素胞 / 質量顕微鏡法 / 電子顕微鏡法 / 質量顕微鏡 / 電子顕微鏡 / ラマン顕微鏡法 |
研究開始時の研究の概要 |
青色素胞はネズッポ科魚類の2種においてのみ報告されている色素胞であるが、その色素を構成する物質は未知である。本研究はなぜこれら2種だけが青色素胞を用いるのか?という問いに答えるために、魚類における青色素胞の機能的意義の解明を、質量顕微鏡法、ラマン顕微鏡法、電子顕微鏡による元素分析とを組み合わせて目指す。既知の青色素胞を持つ魚2種を用いて青色色素の同定を試みたのち、他の魚種においても解析を試みる。これらの解析により、魚類における青色素胞の意義と起源の解明を目指していく。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、いまだ未知である魚類における青色素胞を構成する色素物質の同定である。青色素胞はネズッポ科魚類の2種においてのみ報告されている、ごく限られた魚類においてのみ見られる色素胞であるが、その色素を構成する物質は未知であった。本研究は青色素胞を持つニシキテグリを用い、質量顕微鏡法を主体とする色素分子の同定を行った。その結果、質量電荷比184.07、197.94、309.19の3種類の候補分子が発見され、この分子は青色色素と同じ組織部位に合致するように組織内で分布していた。そのため、この分子が青色色素を構成する分子と推定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により青色色素の物質の解明につながる結果が得られた。これらの結果はニシキテグリにおける青色色素の機能学的意義につながりうる結果であるとともに、魚類における青色素胞の意義と起源にも追求できる。また他魚種においても同様の組織学的形態と色彩が観察できた際には、本研究で示した方法によって、より広範な青色色素の機能的意義にも追求することができる。本研究は基礎研究であるため、直接的に社会的意義に寄与するものではないが、本研究を通じて生物多様性の理解の一端になりえるほか、一般の人々への興味や理科教育における自然生物への関心に寄与できる可能性もある。
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