研究課題/領域番号 |
19K06229
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
小林 靖尚 近畿大学, 農学部, 准教授 (10643786)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | アカエイ / 軟骨魚類 / 性分化 / 卵巣 |
研究開始時の研究の概要 |
サメやエイは、それらを知らない人間がいないほどメジャーな存在である。しかしサメ/エイが属する軟骨魚類の生理機構に本格的に切り込んだ研究は、国内外を見渡しても限られている。本研究では、胎仔を母胎内の子宮にて養育する卵胎生の繁殖様式を持つアカエイを用いる。具体的にはアカエイの子宮内で発達する胎仔を用いて、発生に伴う生殖腺や外部生殖器の性分化過程を組織/分子学的手法を用いて解析する。これらの解析を通じて、軟骨魚類も哺乳類と同様に「子宮内」にて個体の性分化が起きているのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
軟骨魚類の中ではサンプルの確保が比較的容易なアカエイは、子宮内にて胎仔を育む卵胎生型の繁殖様式を持つ。子宮内の胎仔は、母胎由来のエストロゲンに曝された状況で、自らの性を決定/分化させる。しかし胎仔の生殖腺の性分化過程の実態に関しては、全く明らかにされていない。そこで本研究では、発達段階の異なる子宮内のアカエイ胎仔を用いて生殖腺/生殖輸管の性分化過程を組織学的手法により解析した。その結果、鰭が伸長し体盤が形成される直前の発達段階にある胎仔(全長2cm程度)の生殖腺において、生殖細胞の局在に性差が見られ、形態的な性分化過程を明らかにする事ができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サメやエイが含まれる軟骨魚類は、非常にメジャーな存在である。しかし実験サンプルの確保が極めて困難なため、軟骨魚類に関する研究は少ない。そのため軟骨魚類の資源保護のために重要となる繁殖に関する基礎的な情報が不足している。本研究では哺乳類と同様に、母体子宮内で性分化/性決定を行うアカエイを用いて、子宮内胎仔の生殖腺の性分化過程を組織学的に解析した。その結果、アカエイの生殖腺の性分化が起こる胎仔の発育段階と、その形態的特徴を明らかにした。 このような軟骨魚類の基礎的な知見を収集することにより、脊椎動物全般の性決定/性分化様式の多様性を理解する事に繋がると考えられる。
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