研究課題/領域番号 |
19K06236
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
紺野 在 浜松医科大学, 医学部, 助教 (20573059)
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研究分担者 |
武井 史郎 中部大学, 応用生物学部, 講師 (60398576)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | マイクロプラスチック / 組織透明化 / 環境問題 / 水生動物 / 組織化学 / 棘皮動物 / ウニ / 魚類 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、海洋にはプラスチックが蓄積し続けており、中でもサイズが5 mm未満のものをマイクロプラスチックと呼ぶ。様々な海洋動物がマイクロプラスチックを摂取していることが知られているが、それが生物に与える影響については不明な点が多い。本研究では生物組織を透明化する技術を応用し、海洋動物に取り込まれたマイクロプラスチックの挙動と影響を評価するための技術開発と実用性の検証を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では様々な水生生物についてそれぞれに適した組織透明化法を開発し、その手法を用いて生物を解剖することなく体内のマイクロプラスチックを可視化できることを示した。さらに、無色あるいは透明のプラスチックを可視化するための染色法についても検討し、透明化とプラスチック染色の併用が可能であることを示すことで透明化法の有用性をさらに向上した。本研究で開発を行った技術は、マイクロプラスチックが生物体に与える影響を研究するための新たなツールになることが期待できるだけでなく、多様な非モデル生物に適用可能な透明化法を複数開発した点で基礎研究における組織化学、組織学、解剖学の発展にも寄与すると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マイクロプラスチックによる水環境の汚染が問題になりつつある。しかし、生物が微小なプラスチック片を摂取することによる影響については不明な点が多い。本研究ではマイクロプラスチックの摂取状況および生体に与える影響を調査するための新手法として、水生生物の形状を保ったまま透明にし、体内のプラスチックを可視化する手法の開発を試みた。その結果、ウニや魚類といった様々な生物種に対する組織透明化法を開発し、自然環境中でそれらが摂取したプラスチックを検出することに成功した。本研究の成果は現在の環境問題に取り組むための新技術となるとともに、生物組織を扱う様々な基礎科学においても有用であると期待される。
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