研究課題/領域番号 |
19K06239
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
大関 泰裕 横浜市立大学, 理学部, 教授 (70275022)
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研究分担者 |
藤井 佑樹 長崎国際大学, 薬学部, 准教授 (80610063)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | レクチン / ムール貝 / 糖脂質 / GM1b / アシアロGM1 / スフィンゴ糖脂質 / イガイ科 / シグナルトランスダクション / 生体防御 |
研究開始時の研究の概要 |
イガイ科のムラサキイガイとムラサキインコガイから2種類の異なるレクチン、マイティレックとセヴィルを発見した。これらレクチンの一次構造は互いに大きく異なるが、立体は共に「β-トレフォイル構造」を有する。それぞれはGb3とGA1糖鎖に結合し、それらを持つヒト腫瘍細胞の細胞死を惹起した。一方、イガイ科には伝播性白血病が存在し、両レクチンのヒト細胞への作用は、イガイにおける抗腫瘍作用を模倣した結果と推察した。レクチンのイガイ科への生体防御と細胞増殖作用を比較し、非モデル動物の免疫の理解や食用貝の養殖環境改善への情報提供、海洋環境評価への応用や比較腫瘍学の理解に役立てる。
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研究実績の概要 |
2022年度に行ったムラサキイガイの結果と比較することを目的に、ムラサキインコガイより外套膜、エラ、消化管から細胞を集め、蛍光標識を行い、細胞表面の糖鎖プロファイルをレクチンアレイと蛍光スキャナーで解析した。ムラサキイガイの糖鎖プロファイルと比較し、共通および異なる糖鎖プロファイルを得た。外套膜からはガラクトース(Gal)をもつ糖鎖の存在が認められ、ムラサキイガイと同様、内在性リガンドの存在が示唆された。シアル酸をもつ糖鎖の存在も示唆された。 比較を目的に、タンパク工学でセヴィルを作製し、活性を測定し、天然セヴィルと同じ糖鎖結合性、生化学的特徴を示すことが明らかになった。免疫系細胞への影響を評価するため、作製した人工セヴィルをマクロファージ分化系細胞へ添加し、培養した。高濃度において細胞死活性が起きたことはマイティレックと同様であったが、3-20μg/ml程度の低濃度で培養すると、細胞はマクロファージへ分化、増殖することが観察された。さらに細胞が伸長し核のセヴィルに関する免疫活性化作用が示せた。同活性において、MAPキナーゼ、JNK、p38の各リン酸化が行われていることを証明した。さらにマクロファージへの活性化は、セヴィルが二量体として存在しているときに起き、生物工学的に単量体へ改変した分子種では糖鎖結合性は持つものの、細胞分化能は失われた。上記観察から、細胞分化の調節には2量体としての存在が必須であることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の研究計画である2量体型イガイ科β-トレフォイルレクチンによる免疫細胞への分化能を計測できたため。
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今後の研究の推進方策 |
ムラサキインコガイβ-トレフォイルレクチン「セヴィル」がリンパ球系細胞をマクロファージへ分化させ、その条件として2量体化が必須であることを論文として発表する。
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