研究課題/領域番号 |
19K06253
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41010:食料農業経済関連
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研究機関 | 北星学園大学 (2022-2023) 京都大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
山口 哲由 北星学園大学, 経済学部, 准教授 (50447934)
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研究分担者 |
熊谷 瑞恵 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 連携研究員 (80625830)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 山地農業 / 標高帯モデル / 気候変動 / 地籍図 / 画像分析 / ラダック / インド / 山地 / オオムギ栽培 / 温暖化適応策 / 積算温度 / RGBVI / 地球温暖化 / チベット / SDGs / 適応策 |
研究開始時の研究の概要 |
平地よりも気候変動の影響を受けやすい山地農業では,近年,降雨・降雪量の減少による旱魃や高温障害により,気候変動の影響がすでに顕在化しており,気候変動適応策の構築と社会実装は喫緊の課題となっている。本研究では,インド北部ラダック山地農業を事例とし,標高に応じて多様な作物/家畜が栽培/飼養されてきた特性を「標高帯モデル」を用いて把握し,気候変動が山地農業に及ぼす影響と,気候変動に適応するための人々の実践状況を明らかにする。一つの地域全体を包含した農業システムの理解とその近年の変化に基づいて,現地政府等と協議することにより,山地農業において実行可能な気候変動への計画的適応策を策定を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は,山地農業における気候変動の影響と経営変化の方向性を把握し,実践可能な気候変動への適応策を提案することを目的とした。インド北部のラダック連邦直轄領内に位置するD村落を調査地として,農業経営に関する聞き取り調査,圃場地図の作成,村落内での気象観測,歴史的な地籍資料の分析に取り組んだ。 D村落では,社会経済的な要因によって伝統的な土地利用は縮小して農業の集約化や商品作物の導入が進んでいた。より温暖な気候に適応した野菜や果物などの商品作物の導入が進んでおり,温暖化はこういった変化を後押しする傾向がみられ,山地農業を大きく変える一因となっていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
気候変動は特に山地に大して大きな影響を及ぼすことが予測されているが,山地農業は非常に脆弱な環境条件の下で営まれているため,気候変動が山地農業に及ぼす影響を明らかにすることは喫緊の課題である。また,本研究は山地農業の特性も踏まえ,標高によって異なる環境に着目した「標高帯モデル」による分析をおこなっており,地域の独自性を考慮した考察が可能になっている。さらには,気候変動の把握だけではなく,農業経営の聞き取り調査や歴史的な地籍図の分析までを含む分野横断的な研究を実施しており,多くの要素が関係する地域の状況をより詳細に描写できている。
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