研究課題/領域番号 |
19K06265
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41010:食料農業経済関連
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研究機関 | 桃山学院大学 |
研究代表者 |
大島 一二 桃山学院大学, 経済学部, 教授 (40194138)
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研究分担者 |
内山 怜和 桃山学院大学, 経済学部, 講師 (20771025)
西野 真由 愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (40381743)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 外国人労働力 / カンボジア / 派遣機関 / 監理団体 / 失踪 / ミャンマー / 岐阜県 / 沖縄県 / 台湾 / 青森県 / 農業関連産業 / 派遣システム / 農業実習生 / アジア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、日本の農業関連産業にたいして、外国人労働力を供給している主要送り出し国の派遣システムの現状と課題を明らかにする。本研究で、この点に注目するのは、派遣国の派遣システムの解明が、今後の中長期的な日本向け派遣の動向(派遣数の増減、失踪等の社会問題)に対応する際に必要不可欠であると判断したためである。 研究方法としては、派遣国における派遣機関調査、派遣労働力を対象とした面接調査、外国人労働力受け入れ競合国の調査等を実施することによって、日本での現地調査だけでは知り得ない情報を入手し、今後の農業関連産業における外国人労働力受入体制を新たに構築するための有益な情報を得ることを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、日本の農業関連産業にたいして、外国人労働力を供給している主要送り出し国の派遣システムの現状と課題を明らかにすることである。本研究で、この点に注目するのは、派遣国の派遣システムの解明が、今後の中長期的な日本向け派遣の動向(派遣数の増減、失踪等の社会問題)に対応する際に必要不可欠であると判断したためである。 研究方法としては、派遣国における派遣機関調査、派遣労働力を対象とした面接調査、外国人労働力受け入れ競合国の調査等を実施することによって、日本での現地調査だけでは知り得ない情報を入手し、今後の農業関連産業における外国人労働力受入体制を新たに構築するための有益な情報を得ることを目的とする。 2022年度は、国内(岐阜県、神奈川県等)において外国人労働力の就労実態、来日手続き、管理等に関する調査、国外(カンボジア、ミャンマー等)において現地派遣機関の実態調査を予定していた。結果として、新型コロナウィルスの感染拡大により国外の現地訪問は実施できなかったが、国内の調査は実施できた。また、ZOOM等の遠隔調査方法の活用により、岐阜県、神奈川県の受け入れ監理団体からのヒアリング等による追加調査も実施できた。 これらの調査結果から以下の点が明らかになった。つまり、岐阜県、神奈川県における外国人労働力の就業、生活等について、コロナウィルスの感染拡大によって大きな影響を受けていること、失踪問題は相変わらず深刻であることなど、新たな知見を得た。しかし、カンボジア、ミャンマーの派遣機関の実態については現地訪問調査がまったく実施できなかったことから、新たな知見を得られなかった。 2023年度は、新型コロナウィルスの感染も収束しつつあることから、遠隔調査方法も活用しつつ国内外の現地調査を実施し、さらに研究を発展させる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の目的は、日本の農業関連産業にたいして、外国人労働力を供給している主要送り出し国の派遣システムの現状と課題を明らかにすることである。研究方法としては、派遣国における派遣機関調査、派遣労働力を対象とした面接調査、外国人労働力受け入れ競合国の調査等を実施することによって、日本での現地調査だけでは知り得ない情報を入手し、今後の農業関連産業における外国人労働力受入体制を新たに構築するための有益な情報を得ることを目的としている。 この目的のために、2022年度は、国内(岐阜県、神奈川県等)において外国人労働力の就労実態、来日手続き、管理等に関する調査、国外(カンボジア、ミャンマー等)において現地派遣機関の実態調査を予定していた。結果として、新型コロナウィルスの感染拡大により国外の現地訪問は実施できなかったが、国内の調査は実施できた。また、ZOOM等の遠隔調査方法の活用により、岐阜県、神奈川県の受け入れ監理団体からのヒアリング等による追加調査も実施できた。 これらの調査結果から以下の点が明らかになった。つまり、岐阜県、神奈川県における外国人労働力の就業、生活等について、コロナウィルスの感染拡大によって大きな影響を受けていること、失踪問題は相変わらず深刻であることなど、新たな知見を得た。しかし、カンボジア、ミャンマーの派遣機関の実態については現地訪問調査がまったく実施できなかったことから、新たな知見を得られなかった。 こうした状況から、2023年度は、新型コロナウィルスの感染も収束しつつあることから、遠隔調査方法も活用しつつ国内外の現地調査を実施し、さらに研究を発展させる予定である。とはいえ、2022年度は国外での現地調査がまったく実施できなかったことから、「やや遅れている」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の目的は、日本の農業関連産業にたいして、外国人労働力を供給している主要送り出し国の派遣システムの現状と課題を明らかにすることである。研究方法としては、派遣国における派遣機関調査、派遣労働力を対象とした面接調査、外国人労働力受け入れ競合国の調査等を実施することによって、日本での現地調査だけでは知り得ない情報を入手し、今後の農業関連産業における外国人労働力受入体制を新たに構築するための有益な情報を得ることを目的としている。 この目的のために、2023年度は以下の研究を予定している。1.日本の各地域(宮城県、岐阜県、長野県、、和歌山県、沖縄県等)における外国人労働力の就業実態研究を実施する。2.ベトナム、カンボジア、ミャンマー等の東南アジア諸国における労働力派遣機関を対象とした調査研究を実施する。2022年に至って、新たにミャンマーの派遣機関との連絡が取れたため、2023年度はぜひ現地調査を実施したいと考えている。3.台湾等の外国人労働力受け入れ地域の資料研究を実施する。 これら一連の研究によって、日々変化する日本国内の外国人労働力の就業、生活実態を把握しつつ、東南アジアにおける派遣元の派遣実態を明らかにし、さらに日本と労働力の受け入れという側面で競合する台湾等の受け入れ実態もさらに明らかにできると考えられる。 しかし、2020年から深刻化している新型コロナウィルスの感染拡大という不測の事態を受けて、2023年度も、国内外の現地での調査研究の実施には十分感染等に注意しつつ、ZOOM等を用いた遠隔調査手法も利用しながら、さらに研究を遂行していきたい。
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