研究課題/領域番号 |
19K06295
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
仲村渠 将 琉球大学, 農学部, 准教授 (70537555)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 赤土 / フロック / 沈砂池 / 赤土フロック / PIV / 実験装置の組立て |
研究開始時の研究の概要 |
赤土対策の沈砂池には浄水場の浄水システムの固液沈降分離プロセスに組み込まれているフロック形成操作がない。浄水システムの固液沈降分離プロセスにおける懸濁粒子の除去効果がフロック形成の成否に依存することからすると、沈砂池の赤土微粒子の除去効果が現れないのはフロック形成操作を省いているためであるといえる。農地や自然の水循環系に組み込む沈砂池の場合、凝集剤なしで攪拌のみによるフロック形成が必要とされる。そこで本研究では、様々な攪拌操作を試行錯誤的に実験し、速やかに沈降するフロックを形成させる攪拌を見つけ出す。さらに、その最適な攪拌が生成する流れ場を解析し、攪拌の水理を記述する。
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研究成果の概要 |
赤土流出防止対策の沈砂池の機能改善に必要な技術を開発するため、赤土フロックを形成させる研究に取り組んだ。ジャーテストの応用実験を行い、攪拌条件と赤土フロック形成との関係を調べた。その結果、攪拌することにより赤土の濁りがより早く透き通るようになり、攪拌することによる赤土フロックの形成効果を確かめることができた。新たに考案した攪拌指標は攪拌エネルギーと相関関係にあることがわかり、赤土フロックの形成効果を把握することに役立てられる。PIVを用いた流れの速度の測定結果などから、赤土フロック形成には攪拌することによって生み出される複雑な速度分布や渦が必要だとわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
沖縄地方では、降雨時における畑の土壌侵食に伴う赤土の流出がサンゴ礁海域を代表とする水環境を汚濁している。とくに農地において、沈砂池をはじめとする種々の対策が実施されてはいるが、赤土微粒子を除去することは難しく、対策の改良が求められている。農地に設置された沈砂池には付帯していないフロック形成装置を導入すれば赤土微粒子の流出を防止することができると考えられるが、その装置の設計に必要な技術は開発されていない。本研究は、農地の沈砂池の機能改善に必要な赤土フロック形成技術を開発することによって赤土の流出を防止し、水環境を保全することを目標としている。
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