研究課題/領域番号 |
19K06299
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
松田 克礼 近畿大学, 農学部, 教授 (30268453)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 除草システム / 蔓性雑草 / 葛 / 静電気 / 電気牧柵器 / 有機農業 / 無農薬 / 雑草防除 / 静電除草ネット |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、クズの頂芽を効率的に引き付けられる絶縁体の材質を明らかにし、次に、効率的にプラズマを生成できる材質の電気伝導性を明らかにする。その伝導性をもつ絶縁体を用いてネットを作製し、既存のフェンスの下部に取り付け、クズに対する防除効果を検討する。また、ネットに柔軟性を与え、樹木の下部に巻き付けることにより、樹木に対する保護効果を検討する。最終的には、ネットの強度と構造を検討し、除草機能をもつフェンス「静電ハービフェンス」を作製する。
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研究成果の概要 |
本申請では、静電場で誘発されるアーク放電を利用した蔓性雑草の伸長抑制システムを開発した。蔓性雑草のモデルとして葛を使用し、その成長点にアーク放電によりダメージを与える条件を検討した。得られた結果をもとに、樹脂フレーム内に帯電させた導体電極とアースに接地された電極を5~10センチ間隔で平行に配列させ、静電雑草抑制ネットを作製した。葛には導体特性があり、ネットに這い上り電極間に侵入した成長点はアーク放電を受け、伸長が抑制された。本システムの電源は市販されているパルス式の電気牧柵器をそのまま使用しており、ヒトや動物に対する安全性、および、火災の発生を起こさないことは保障されている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
クズは秋の七草のひとつとされているが、農地や植林に侵入すると、作物や樹木に巻き付いて覆いかぶさり、被害を及ぼす有害雑草である。日本の農業において、その被害額は数十億円と推定されており、さらに、公共緑地を含むと二百億円以上になると考えられている。被害を受けている公共緑地としては、道路や線路わき、用水路や側溝、電柱や高圧鉄塔などがあり、メガソーラー施設にも被害が出ている。また、電柱を登って電線に巻き付き、その重さで電線を切断する被害なども報告されている。その対策としては、除草剤の開発が中心であり、本申請では、静電気を利用した新規の除草システムを確立した。
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