研究課題/領域番号 |
19K06304
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
吉田 武郎 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, 上級研究員 (80414449)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 水資源 / 気候変動 / 農業用水 / 水文モデル / キャリブレーション / 人間活動 / 水資源リスク / 利根川 / 長期水文解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではまず,申請者がこれまで開発した人間活動を考慮できる水文モデルを,利根川流域の過去60年間の社会的変化を表現できるように拡張する.このモデルに,長期間かつ多数のアンサンブルデータ(100メンバー)を有する過去60年間の気象データを入力し,観測された渇水規模の増減から,渇水を引き起こす気象的・社会的要因の閾値を明らかにする.次に,将来60年の気候変動予測データを用いた実験により,将来生じうる渇水の頻度,規模の長期的変動を得る.これにより,気候変動の時間スケールを明らかにし,適応計画の策定に許容される時間を把握することを目的とする.
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研究成果の概要 |
農業水利用と自然水循環を一体的に表現する分布型水循環モデルを利根川水系に適用し,渇水期間および累積渇水量により気候変動の影響を評価した.モデル精度の向上に向け,新たに開発した手法によりパラメータ同定を行い,流出推定精度が向上するとともに,同定されたパラメータの頑健性を確認した.次に,現在から将来の5期間ごと積雪水当量および灌漑期の渇水指標の評価を行った.積雪水当量は150年間で一貫して減少傾向にあり,規模の小さい渇水が減少し,大規模・長期間にわたる渇水が増加する傾向が示された.また,特徴的な渇水パターンを抽出すると,これまで夏季に生じていた渇水時期が早期化することが示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今後、累積渇水量を貯水池により開発すべき水資源と捉え、ハード的な適応策に必要なコスト評価を行う。また、渇水期間を農業用水の取水制限の期間やその頻度として、適応に要する農業者の社会経済的なコストに換算することにより適応策の評価に繋げる
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